『早稲田魂'14』

去年11月発行。いつも買うだけ買って、読むのがこの時期になる気がする。
巻頭インタビューは朝井リョウ。早稲田がいいところだなあと感じられる話。彼にとって早稲田は「好きなものを声高に宣言できる環境」だそう。本当の自分を隠さなくていい場所は大事だ。
そしてまた、堀江ゼミで学生同士、作品を読み書きした経験を振り返る。
「創作をする人はいっぱいいるけれど、他人に感想を求めるまでは恥ずかしくてなかなかできない。それはもったいない。授業でやらせてくれるのには大きな意味がある」(要約)
やはり大学へいく意味は他者とのかかわりなのかな。単に学ぶだけなら本を読めばいいわけだし……。

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あと面白かった記事がふたつ。ひとつめは「多浪の会」(全6ページ)。2浪1人と3浪4人による座談会。失敗から成功へもっていった人の話は、反省と教訓に満ちている。やはりツイッター2ちゃんねるは危険らしい。いらだちからパソコンを破壊したというエピソードも。また、受験失敗ではなく帰国で実質3浪になった女性もいる。この人の話も興味深い。帰国生向けの代ゼミなんてあるんだなあ。
もうひとつ面白かったのが「夜は短し歩けよ学生」(全5ページ)。100ハイの体験記でよくあるのは、つらさを小説チックに書いたもの。しかしこの記事は珍しくリアル。天候や残り距離、休憩中の様子など、そのときどきのことが細々書かれている。100ハイを追体験するように楽しめた。衝撃的だったのは就寝場所の写真。こんなにぎっしり人がいるのかと。疲れがとれないだろうな。

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以上、面白いところをピックアップしてみたが、全体としては「当たり」が少なかったかな。学部紹介はひとつもひっかかるのがなかったし、取り上げた以外の企画も「うーん」。まあ、でもこんなものかなという気もする。