本書を読んだきっかけを書くと、去年の10月ぐらいに紙の新聞をやめてアプリに切り替えた。それでどうなったか。1日に費やす時間が従来は1時間ほどだったのに、2倍になってしまった。これはさすがによくないと思い、刊行時から気になっていた本書へたどりついた次第。
通読しての感想は読んでよかったなと。ニュースに触れなくても大丈夫というのは、村上春樹が体験談を書いていたからそうなんだろうなと思っていた。本書はどちらかというと、ニュースがもたらす悪影響に重点が置かれていた印象。
特に感心したポイントをふたつ。ひとつめはウォーレン・バフェットの「能力の輪」という概念。自分がカバーできる範囲を意識したほうがいい、みたいな……。ニュースで言うなら、バングラデシュの総選挙の結果がどうで、今後の展開はどうなると知ったところで、そこに日本人の自分が影響を及ぼせることはないだろうと。この考えはニュースへの接触を減らす助けになるなあと思った。
ふたつめは意見を持たない自由があってもいいという考え。自分が受けてきた学校教育は意見を持つこと・言うことを是とする価値観があった気がする。しかし、その意見は形成する必要があるのだろうか。しないほうが心の平穏を保てていいのではないかと。このへんは、情報だらけのいまとむかしとで事情が変わってきた面もあるかなと思った。
本書を読んで、そもそも自分はなぜニュースに触れてきたのかというのも考えた。体感7割は娯楽とか話のネタとして。残りの3割はよくあるパターンを知ることで、人生に役立ちそうだなという思いから。たとえば地方は水路が覆われてないところがあって、転落事故がちょいちょい起きてるから気をつけようとか。
でもそういうパターンをつかむ過程で、どれだけ大量のニュースを浴びるかという話になるんだよなー。時間が有限であることを痛感する1冊でもあった。また何かの機会に読み返したい。










