『早稲田魂'13』

あと3ヶ月もしたら次年度版が出るのに、いまさら目を通す。
読後に振り返ってみると、企画記事12個中4つは面白かった。ただ、それ以外のつまらなさがひどいので、全体としてはいつものレベルという感じ。
記事に言及するまえに思ったことを。以前は「早稲田生」というと学外の人が使う言葉で、学内では「早大生」だった。しかし、ここにきて「早稲田生」のほうが優勢になったようだ。本誌においても、「早大生」はわずかに見られる程度で、おおかた「早稲田生」になっている。
話を戻して、面白かった記事について。まず鴨宮駅をスタートに大学へ自転車で走る「小田原からチャリできた」。私も何度か大学までいったことがあるので、排ガスのことなど共感するところが多々あった(距離的には小田原の半分ぐらいだが……)。また、ふたりのチャレンジャーのうちひとりは自転車を購入するところから始まっていて、そこもいいなあと。
ふたつめが、入試の傾向を英語中心に伝える「某赤い本青い本よりタメになる過去問分析」。10年以上『早稲田魂』を読んできて、これほどまじめな受験生向けの文章は初めて見たかも。インチキパラグラフリーディングにだまされかけた過去を思い出しながら、懐かしい気持ちになった。
あとは「わらしべ長者」と「Oily Junky」。前者は劇的なエピソードが起こるわけではないが、読みごたえがある。後者は早稲田周辺にある油そばの店を紹介している。油麺にこにこ以外は、私の在学中にはおそらくなかったので、街は移り変わるんだなと思った。機会があれば足を運んでみたい。
最後にもうひとつ。欄外企画の「大隈重信Twitter」もよかった。よくこういうネタを思いつくよなあ。

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誤植
(p.4)「航空警察何しているんだ」→皇宮警察
(p.29)「アメリカの大学は、特定の年に集中していることが多い」→都市
(p.40)「大隈銅像バイト自給2000円」→時給
(p.61)「9回まで同店で白熱した試合展開」→同点
(p.66)「偏差値20代からでも早稲田に合格できる」→20台。広辞苑によると、「代」の範囲を示す用法は年齢に使うらしい。
(p.97)「目標点をシュミレーションするときには」→シミュレーション