『早稲田魂'08』

ことしもついに、私の大好きな『早稲田魂』が出た。もう7冊目だ。7年も買い続けてるものなんて、ほかにはそうないだろうな。
初めて買ったときは、現役受験生だった。たしか、Z会だか河合塾だかの早大対応模試を、早稲田で受験したのだ。『早稲田魂』との接触は、その終了直後。バスへ乗ろうと正門のほうへ向かう途中だった。私は少しかっこいいお兄さんに止められる。
彼は『早稲田魂』を手に、「受験生に役立つ情報満載ですよ」的なことをいう。私は最初ただでもらえるものだと思ったのだ。それで、「じゃあそれください」というと、500円だという。なんだよ、金取るのかよ、なんてことは口に出さず、財布のなかにあった500円玉*1を渡した。
2冊目(浪人時)を購入したのも、手売りの人から。やはり模試のときで、去年の経験でこういうことをやってるのを知ってたから、『早稲田魂』の人いないかなと探して買った。
3冊目から6冊目までは、学生だったから、普通に生協とかで入手。
それで、ことしの7冊目。もう学生じゃないから、早稲田へいく機会はそうない。さてどうしたものかと思っていたら、大船とか藤沢の本屋でも扱っているではないか(下記URL参照)。うれしいね。
http://www.guardian.to/spirits/1001/shoten.htm
これだけの書店で扱ってもらえるのは、やはり「受験生のための雑誌」とアピールしてるからだろう。実際、そんなことないんだけどね。
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今号。まず巻頭インタビューは2本で、室井滋小田和正。室井さんの熱い語りっぷりはもはや神の域。対して小田さんは院で早稲田ということもあって、話が(悪い意味で)きれい過ぎる。
後はいつもどおり。くだらない学部紹介があって、くだらない企画があって、その間に合格体験記が挟まれて、と。変わったのは、早稲田体験記。前号もこれはあったのだが、今号は肩書きのある人*2が書いている。応援部代表委員主将とか。
全体的な印象をいうと、前号に比べたら面白さの点では少し落ちたかな。でもやっぱり、文字をたっぷり読ませてくれるし、レイアウトとかすごく凝ってるしで、大満足なのは変わりない。
特によかったのは「A子とB子」。慶應と早稲田の女子学生を比較したものだが、イラストも添えられたコメントも妙にツボで笑える。
もうひとつ、「多浪サミット'08@WASEDA」もいい。タイトルでわかるとおり、多浪について語り合うのだけど、出席者が2浪、3浪ひとりずつで、4浪がふたり、5浪もふたり。もうねえ、4浪とか5浪なんて人が存在するんだと、とにかく驚き。よそを卒業してから早稲田に入りなおしたって人は聞いたことがあるけどね。
あと、細かいところをいくつか。早稲田では「電話中相手を待たせる際に流す音楽に、何が使われているか知っているであろうか。早稲田の栄光※である」。でその※には「聞きたい人は学生を装って文キャンに電話してみよう」(以上、p.76-77より)と書かれている。
いや、電話するのはいいけどさ、相手が電話を待たせるような、つまり何かしら調べる必要性があることを聞かなきゃいけないよな。「○○先生の授業を取っているのだが、きょうは休講かどうか知りたい」とかが無難か。でも、「そういう質問には応じていません」とかいわれるのかな。
最後にもうひとつ。こういうふざけた雑誌に誤植の指摘をするのは興をそぐかもしれないけど。「早稲田の国語辞典」の【切る】という項目(p.73)のところに、「倦怠感と外人恐怖症しかもたらさないニ外の授業だもの」とある。わかるかなあ。二外(正、漢数字)じゃなくて、ニ外(誤、カタカナ)になってるのが。
最近、この誤りは気になる。『HB』というふざけてないミニコミには、2号も続けて同様の誤りが見られる。
「一階とニ階には様々なテナントが入っているけど」(vol.01、p.22)
「ご存知の通り、DSは上下ニ画面ある」(vol.02、p.2)

*1:100円玉5枚とか、1000円札でおつりとかではなかったなあ。このへん、我ながらよく覚えていると思う。

*2:このいいかたは適切だろうか。要するにサークルの幹事長などのこと。