加藤公堂著『予備校論 学力崩壊にライダーキック!』(文芸社、2002/12)

代ゼミ現代文講師(当時。現在は辞めているらしい)の著者による本。「大手」予備校がいい理由、予備校講師としての自身の生活、夜間や編入のオトクさなどについて綴る。代ゼミマニアならきっと大満足の1冊だと思う。
たとえば給料についてのこんな記述。「筆者は中堅よりやや上のランクで九十分あたり三万円を頂戴している」(p.94)。
この人は週18コマというから、1週間で54万円。1学期が10週として540万円、2学期が12週なら648万円、合計で1188万円。しかも春・夏・冬と講習会があるから、実際には1500万超だろう。すごい。
また著者は、岡山校、神戸校、広島校、大阪校と出講しているのだが、「ホテルは年間で代々木ゼミとホテルが契約しており、サイン一つで泊まっている」(p.94)そうだ。ふーん、そういうシステムだったのか。
以下余談。
p.100「(へ)乙は甲が開催する入講式」→「入校」の誤植かな?
p.166の9/4の欄「独立を指示する票」→「支持」だろう。もっとも入試の転載だから、問題あるいは出典のほうが間違えた可能性もあるけど。

おちまさと著『どうしても、すぐ変わりたい人のための「自分プロデュース」術』(PHP研究所、2003/1)

帯の推薦文は重松清YeLLOW Generation。タイトルと出版社からわかるように自己啓発本
200ページちょっとあるけど、「使える」ところは少しか。
・相手に自分の意見をいわせ、それをあたかもその人の出した意見であるかのように錯覚させる(p.31-32)
・いいかけてやめる(p.35)
・振り幅。印象を悪く見せておいて、あとで一気にプラスへ転じさせる(p.128)
・普通にほめるのではなく「ほめツッコミ」をする。(p.171-172)