『きみの友だち』(新潮社)

初出で読んでいたが、大幅な加筆がなされていることもあり、十分満足することができた。
まず、1編目の「あいあい傘」だが、タイトルを変更し、エピソードを追加した上で、ストーリーの構成を多少変えている。この中でも、とりわけストーリーを変えたことで、少し嫌な読後感が残った初出が改善されていてよい。あと初出時は、由香ちゃんが「ぐず」と呼ばれる箇所がいくつかあったけど、それが削られたのかな。ざっと見返してみても、見当たらない。
6編目の「別れの曲」も改題がなされた。初出で私が気に入っていたお姉ちゃんのセリフが削られている。なぜだろう。あっさりと削るには惜しいものだと思うんだけどな。
ラストの「きみの友だち」は、初出で読んだとき、興ざめな思いがした。そこに出ているライターが田村章だったから。たぶん著者も冗談半分で書いて、単行本にするときにどうにかすればいいやと思ってたんだろう。本書中では、小説家もフリーライターも名前はついていない。
そして何より強調しておきたいのが、この本全体を貫いている「もこもこ雲」の話だ。私の記憶が正しければ、これはすべて加筆なのではないかと思う。ストーリー全体にわたり、新たな要素を組み込んで再構成できるというのが、さすが。

『群像』11月号

(情報出所:id:samsa01:20051013)枡野浩一が、かって早稲田文学新人賞に応募した際に、ひどい対応をした編集者について書いている。
この編集者が重松清なのかなと思って読んでみると、それは違ったが、重松清についても少しだけ触れていた。
重松清が彼を殴ったという噂」があるそう。彼というのは、そのひどい編集者。

10月23日付朝日新聞朝刊「ポケットから」

清水真木著『友情を疑う 親しさという牢獄』(中公新書)、鈴木秀子著『心の対話者』(文春新書)、井上孝代著『あの人と和解する 仲直りの心理学』(集英社新書)の3冊について。

映画のこと

『疾走』は特別鑑賞券が売り出された。そのうち買いにいきたい。あと、『あおげば尊し』は当初、秋だか10月の公開予定だったが、来年1月に延期になったようだ。あるところには正月と書いてあり、また別のところのは1月中旬とある。

空より高く(読売新聞夕刊)

10/18:俺たちはピエロだ!13(連載183回目)
10/19:前略、未来さま1
10/20:前略、未来さま2
10/21:前略、未来さま3
10/22:前略、未来さま4