代ゼミシュラン第3回酒井敏行(現代文)

受講講座(01-02)

早大現代文予想問題演習(単科):冬季直前

受講講座(02-03)

早大現代文(本科):通年
早大現代文(単科):春季から2学期。
早大現代文予想問題演習(単科):冬季直前。
ハイレベル現代文言葉の海へ(単科):春季、1、2学期

基本情報

読みは「さかいとしゆき」。早大政治経済学部卒。鎌倉住まいで、かっては大船校(当時、現湘南キャンパス)にも出講していたとか。ドキュメンタリー番組の制作などに携わっていたが、予備校講師に転身。2000年ごろまではすごい長髪だったが、現在はさっぱりとして「髪もだいぶ薄くなってきた」(政経吉田談)。数年前にケガをしたときの影響で、黒板に背を向けて板書をするのが特徴的(バックハンドなんていうふうにいわれる)。そのため字は読みにくいこともたまにある。
授業は、まず初めに、どういう設問があるかをチェックする。その際に、「3番、これを選んだキミは作者の罠にはめられちゃったな」と、やってはいけない誤答例を紹介。その後は文章を読みながら、答えが出るところになったら、問題の解説をするという形式。
読みながら2項対立を強く意識して、板書をする。「これは上のグループ、これは下のグループ」と。彼は「分ける、つなぐ」という言葉をよく使う。現在の話の流れがどっちのグループについてのことなのか、そういうことを考えながら読むという彼の方針の象徴みたいなものだ。では、2項対立のあまりない文章はどのように板書するかというと、話の流れをひとつの筋で簡単にメモ程度するか、むりやり2項対立にしてしまったりするかのどっちか。その2項対立した図を用いながら、解答も処理する。
1学期のうちは、授業を聞いたあとの復習として要約を書いてくるようにいわれる。これは次回の授業時に、どういう文章構造だったのかの確認もかねて、先生が解答例を書いてくれる。ペンは3色ぐらい必要。板書は小さい字ではないけど、見にくいことあり。声量は十分。質問への対応もいい。要約の添削もしてくれる。けど、あまりに態度が悪い人、自分で考えずに質問する人には激怒することも。雑談はやる気が出るような話が中心で、けっこう長い。
本科と単科の違いは、単科だとテキストに術語集というのがついていて、語句の解説をしてくれる。例えば、「形而上」とか「逆説」とか、そういう言葉について。あとは、読書用の文章が、単科のテキストには少しのっかってる。これらの付録は、ハイレベル現代文も早大英語も共通。

所感

いいと思う。授業を受けるにあたり、事前に著書『現代文ミラクルアイランド』を読んどくと、どういうふうな解説をするのかがわかる。
問題点は、本文そのものの具体化にそれほどフォーカスを置かないこと。文章を読んでいて、字面は読めるけど、意味がわからないってところがある。そういうのを具体的な言葉に置き換えるという作業が、この先生に足りないところ。ぜひ笹井先生と併用して、早稲田を目指してほしい。決して酒井先生がいけないということはない。両方のやり方を知っていれば、ベストだということ。
消化不良にならないためにも、本科で酒井先生の授業がある人は、単科は取らないのがいい。もし余裕がありすぎてしょうがなかったら、2学期から取ればいいんだし。講習会はぜひ取ることを勧める。現代文はやってない期間が長くなると、ボケみたいなのが生じるから。