試合前
シートノックではセンターについた森本。最後のバックホームを捕球しそこねると、そのボールをレフト側外野席へ向けロングの投げ込み。
二度目はしっかり決めた。その後、ファーストでもノックを受ける。調べてみると、去年は外野よりもファーストで出た試合のほうが多いんだな。
試合
【3回裏】炭谷のレフトポール際ソロで先制。これは映像検証となった。私の場所からは入ったように見えた。ただポール付近の客の反応がかんばしくなかった。それでどうなんだろうなと。結果、ホームランでよかった。
さらにこの回、秋山の3ベースから渡辺にセンター前タイムリーが出て2-0。
【5回表】伊藤がライトへソロホームラン。1点を返す。イーグルスは若手に経験を積ませるラインナップになっている（だから応援歌が汎用曲だらけ）。伊藤もそうして出番を得たひとりだが、初アーチのみならずヒットも初だそうな……。ボールを回収してる様子がなかったが、大丈夫だろうか。
【5回裏】山川がセンター前タイムリーで3-1。この代打策、私の周囲では意見が分かれていた。ある方は「なにやってんだ！」。別の方は「ここで代打は面白いと思ってた」。私としては、じゃっかん後者寄り。
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【8回表】森本が登場。森に代わってライトにつく。7回裏の攻撃は9番で終了している。森は7番。このままライオンズがリードだと、攻撃は8回裏のみ。7番まで回すには、4人の出塁が必要。厳しい条件だが、打席のあるなしがわからないのも、それはそれで面白い。
【8回裏】先頭の秋山が2ベースで出塁。渡辺はバントの構え。アウトは増やしてほしくないが、ここでのバントは状況からして仕方ない。ところがである。アウトは増えなかった！ 相沢が渡辺にデッドボール。痛かっただろうが、客としては気分が高まる。
さらに浅村もバント。ところが、またしてもアウトが増えない。キャッチャーの1塁送球がそれて1点追加。4-1。森本の打席をアシストするかのようだ。
中村はセンターへ犠牲フライ。5-1になったが、1アウト。
ランナー1塁でメヒア。「打って」というより、「併殺だけはやめて」と願う。サードゴロを見た瞬間はやってしまったと思ったが、1塁セーフ。ひやひやした。
2アウト。されど、あとひとりまでこぎつける。そして栗山がフォアボールをもぎとった。2-2からファウルでねばり、ボール球をしっかり見極める。この打席には、彼がどうやってメシを食ってきたかが凝縮されていた。
スタンドから大きな拍手が沸き起こる。打席に向かう森本。Lビジョンに映る顔は下向き。やがてあげると、そこは涙でいっぱい。みんながつないだ打席だもんな。私も涙。
初球は大きな空振り。もはや涙で見えていないだろう。2球目ボール見逃しのあと、3球目を打ってサードゴロ。再び大きな拍手。セレモニーで本人もいっていたが、この回の攻撃には感動という言葉しかない。私の観戦生活でも忘れられない試合になった。もし代打で出ていたら、この感動は味わえなかったんだなあ。
【9回表】森本はライトに向かう途中でわざと倒れ、体をバタバタっとするパフォーマンス。最後は増田がファーストゴロで締めて試合終了。森本は結局、守備機会はなかった。
ハイタッチの列ができるなか、森本は1塁ベースカバーに入っていた増田からウイニングボールを受け取った。
セレモニー
ライオンズ選手からのメッセージ、渡辺直人&イーグルス藤田からの花束。それに続いて、ファイターズでともにプレーした新庄さん・稲葉さんからのメッセージ。稲葉は登場して花束贈呈も。
一番長くプレーした球団のことが大事にしてあり、うまく準備したなという印象。スポニチ記者のツイートによると、金子誠・鶴岡慎也らも花を贈ったようだ。
森本あいさつ、場内一周のあと写真撮影。最初は家族と、さらにライオンズの選手も加わって。松葉杖のふたりも見えた。ひとりは脇谷。もうひとりは高橋か。
それが済むと、選手たちがビクトリーロードの下で花道を作った。森本はそこを通らずに進もうとして、笑いを誘う。
8回裏の攻撃と同様、セレモニーもとても感動的だった。すべて終わって思うのは、こういうことやってあげるのは大事だなと。ライオンズの魅力が高まり、プレーしたいという選手も増えるかもしれない。
NPB公式より
試合時間：2:56
観衆：23013
