中川家礼二×原武史『「鉄塾」関東VS関西 教えて!都市鉄道のなんでやねん?』(ヨシモトブックス、2011/8)

『笑う鉄道』のムック形式が私は好きだった。だから、こういうふうにカバーがあって帯もつけてというのは、堅苦しく感じる。それでも、『笑う鉄道』より値段さげてるので許せる。あっちはカラーページが多かったからな。
特に面白かったところがふたつ。まず、義明がライオンズのマスコットにレオを起用したのは、手塚治虫共産党から奪還するためではという原の着想(p.111)。
真実は義明にしかわからない。彼はレオが使えなかったらライオンズという名称を変えるつもりだったらしいが、その先のプランまであったのかどうか、私は気になっている。
もうひとつは、原が小田急のホームウェイについて語ったところ。多摩ニュータウンの住人が追加料金を出して特急に乗り快適な帰宅ができる一方、成城のいいところに住んでる人は、混んだ電車に乗るしか選択肢がない。夜の新宿駅にはそんな逆転現象がある、と(p.131-132)。
実際の話、成城あたりなら各駅・準急でもそんなに時間変わらないから、逆転現象というのは大げさだと思う。しかし、多摩住人からすると金持ちに対する優越感を得られるなら、料金を払う価値も増すというものかな。