モリフェス2005 In WASEDA

森達也のテレビドキュメンタリー作品4本を上映したのち、『週刊金曜日』編集長の北村肇と対談形式で講演会がおこなわれた。会場は1日中、大隈講堂。

「ミゼットプロレス伝説」

10:00より1本目。120とか130センチというちっちゃな男たちが、プロレスのリングで戦う様子と、その裏のドラマをとらえた作品。
真剣かつコミカルなファイターたちは、観客を沸かせ、盛り上げることに関して、一般の選手たちよりもプロだなと感じた。深いことを考えずに、ただ単にプロレスの面白さを楽しむことができる。

「1999年のよだかの星

11:20ごろから2本目。動物実験の現状と、それを取り巻く人々に迫った作品。
冒頭のほうで、犬に人工心臓を埋め込む手術をする医者が出てくる。彼はその意義を語る際に「私たち」といった。
「I」ではなく「We」を主語にしているけど、あんたがやりたいだけじゃないの?そんなことを思った。
それから先は、主語だとか、同意を求める「〜ね」という語尾、「(動物実験は)求められている」という受動態が気になって仕方がない。
やっているのは自分なのに、責任の所在を曖昧にしたがる。

放送禁止歌

3本目の「職業欄はエスパー」は、授業のため見られず。14:25から4本目。文字通り、テレビで放送されない歌たちを取り上げた作品。
自衛隊に入ろう」「悲惨な戦い」とか面白かった。あまりに愉快だったので、後半の何によって規制されているのかが不明であるという主張が霞んでしまっているような気も。
http://kodansha.cplaza.ne.jp/digital/entertainment/1999_11_24/02.html

講演会

16:20過ぎに開始。司会の男子学生が入り、適宜ふたりに話をわりふるような形で対談が進む。彼(司会)の口調が最後まで定まらなかったのが非常に気になりはしたものの、後半になるにつれて、森、北村両氏の発言のボルテージはあがっていった。とても刺激的で、きょうここにきてよかったと、心の底から思う。
最後をしめくくる会場の質問者が、記者クラブについてのふたりの考えを聞いた。記者クラブは必要ということで、ふたりの意見が一致したのに衝撃を受ける。
私はなにも疑うことなく、記者クラブなんて悪で、さっさと廃止すべきだとしか考えたことがなかったから。
始まってから2時間を過ぎ、18:40ぐらいまで話は続く。

サイン会

その後、大隈ガーデンハウス2Fにてサイン会。19:00ぐらいに森さんがやってくる。
サインと日付を入れてもらった後、「お名前は?」と聞かれる。為書の用紙とかなかったから。