三浦しをんさんトークショー

14:00過ぎから、ABC本店脇カルチャーサロンにて。大ざっぱな内容は、新刊『光』、実際の出来事をもとにして書くこと、メディアをにぎわせた事件など。ふたりは(古い言葉かもしれないけど)「つーかー」だから、安心して話を聞いていられた。以下、メモと感想。
・しをんさんが選考で作品を読んでいると、「心の闇」という言葉を見かけるそう。それをいったらねえというのがきょうの発言であり、また以前にも書いていること*1なのだが、私からすると逆に、どうやったら小説のなかに「心の闇」を使えるのか、その作品を読んでみたいなとも思った。
・(三橋)カオリンが遺体の頭部を捨てたのは、町田の公園で、そのためしをんさん周辺では、「あの公園いった?」「うん、いったいった」などと話題になったという。
・角田さんが「私は『グロテスク』がすごく好きなんですよ」というと、しをんさんは「私もすごく好きなんですよ」と返した。この「すごく」という部分は、ふたりとも調子をつけていて、もし文章に起こすとしたら、どうするんだろうなと考えてしまった。「私は『グロテスク』がすっっっごい、好きなんですよ」ぐらいしか、自分には思い浮かばない。
・しをんさん曰く、女性作家は心理を描く、男性(一般)は関係に興味がない、少年漫画と少女漫画にもそれは反映されているのだそう。的確な意見だと思った。すごく、いや、すっっっごく。
・最後に会場からいくつか質問があり、「少女漫画で関係性を描いた作品は?」というものがあった。しをんさんが、悩んだ末にしぼりだした答えは『青い花』。なるほど、私があの漫画を楽しめないのがわかった気がする。
・しをんさんのサインは、金ペンか銀ペンかを選ぶようにいわれた。表紙の色合いを考えて、銀を選択。多数派はどちらだっただろう。