三浦弘行著・木屋太二構成『三浦流右四間の極意 四間飛車をやっつけろ』(毎日コミュニケーションズ、2011/5)

昨年末に読了していたが、いまさら感想を。
購入の経緯を書くと、「将棋ウォーズ実況プレイ」(ニコ動)の影響で右四間を指すようになった。それでより深い知識をつけたいなあと。
買ったのはマイナビ将棋ブックスのアプリ内から。お値段800円。2002年刊行の書籍(絶版)が223ページのところ、こちらは438ページ。レイアウトはかなり変更していると思われる。
内容としては、右四間飛車vs.四間飛車の定跡書。飛車先を突くか突かないか、囲いはどうするかを念入りに検討し、飛車先不突で穴熊がベストだと結論を示している。
本書には相当な勝ち星を稼がせてもらった。この戦型は駒組み中の変化が少なく、穴熊に組むまではほぼスムーズ。だから、書いてあることがダイレクトに活きてくる。ポイントとしては開戦の仕方と、金の配置かな。▲7八金▲7九金と並べるのがオーソドックスだが、▲7九金▲6九金という形もそこそこ堅い。これで済めば他のところで一手指せる。
ひとつ注意が必要なのは、先手番の立場で書かれていること。基本のオープニングは▲7六歩△3四歩▲4八銀△4四歩。つまり相手が角道を止める振り飛車だと決まってないと指しづらい。
いまは角道を止めない人が多いので、▲7六歩△3四歩▲4八銀△4二飛がありうる。早々に角交換が起こると、本書の形が活かせない。
だから、私は後手番で使っている。つまり▲7六歩△3四歩▲6六歩で角道が止まった時点で右四間を決定。その場合、一手遅れるわけだが、上で書いたように金の配置で取り戻せる。

      • -

アプリの使い勝手は良好。1手進む・戻すはもちろん、元の局面や初手に戻す・最終局面に進む・自動で進む戻すなど、機能は盛りだくさん。
そのぶん使いこなすには、説明書を見ることが必要。私はしばらく、青文字がリンクになっていることに気づかなかった。それ以外では、しおり機能も最初に把握しておいたほうがよさそう。

      • -

(p.4)「観戦記者の木屋大二さんに構成を頼みました」 :木屋太二が正。
(p.6他)「船囲い」と「舟囲い」が混在している。統一をとってほしい。
【現在の棋力】将棋倶楽部24:11級(最高R503、現R503)、将棋ウォーズ:【10分】1級【3分】1級【10秒】1級