西武×ロッテ(18回戦、西武第二球場)

終戦

ラストにふさわしく様々なことがあったので、時系列にそって記しておきたい。
まず朝おきてネットを見ると、佐藤友亮が引退との報道が出ていた。正直なところ、私は来年もやるものだと思っていた。ケガを抱えるわけでもなく、動けていたから。
球場到着は12:00過ぎ。台風一過で朝からピーカンだが、マリーンズのバッティング練習はしていない。外野フェンス沿いでは、ほうきとちりとりで台風の後始末がおこなわれていた。
シートノックで目を引いたのは平尾がいること。ポジションはファーストで、送球もしているがずいぶんと山なり。やはり状態はよくないのだろう。私としては、しばらく出場のなかった平尾が姿をあらわすとすれば、引退かあるいはライオンズでは最後なのだろうと思っていた。この時点ではまだどちらかわからなかった。シートノック後のミーティング、ラストの一言はその平尾が担当した。
試合前のスタメン発表があり、友亮は4番ライトでラインナップに名を連ねた。引退試合でスタメンだと、何打席あるかわからなくて、少し盛りあがりづらい面もある。

試合

ライオンズ先発は中崎だったが、2回表からブルペンで西口が準備を始めた。
2回裏、先頭バッターで友亮の1打席目。初球を打って、詰まったピッチャーフライ。
3回裏、友亮の2打席目は1アウト満塁のチャンスで回ってきた。初球のワンバウンドになるボールを見送った後、2球目をレフト前へ2点タイムリー。外野が長打警戒で深めに守っていたのが幸いした。打球はストレートに詰まり気味だったかな。
4回表、西口がマウンドへ。しかし1イニング投げきれず、星野へスイッチ。星野が来年残れるかは、当落線上だと私は見ていたが、最終戦で登板機会をもらったなら、これがラストなのかな。2アウトから左をひとり抑えておしまいかと思いきや、次の回も続投。そして5回を投げ終えた後、ブルペンのほうへ歩いていって、投手陣に迎えられた。登板後に水を持って出迎えられるなんてことはないから、ああやっぱり最後だったんだな。
5回終了後のグラウンド整備のときだったと思うが、今シーズンからマリーンズのコーチをしている大迫が、ライオンズのブルペンへ向かっていった。遠くてよく見えなかったが、どうも星野と握手をしたようだ。大迫はファンのまえを通りながら、「こんにちは」「西武、応援してあげてよ」と声をかけてくれた。
6回裏、友亮の3打席目。前2打席は先発の西野と対戦だったが、ここは3番手の藤谷が相手。先に書くと、全球まっすぐ。初球は見送ってストライク。2球目は高めのボールをファウル。3球目は外角を見送ってボール。4球目・5球目はまんなかと低めにきたボールを続けてファウル。そして6球目、ほぼまんなかのボールだったか、フルスイングして空振り三振に終わった。
友亮はベンチへ戻るまえに、バッターボックスで一礼。ああ、これで最後なんだな。見応えのあるフルスイングで終われてよかった。もちろん戻ってくる友亮は、拍手で迎えられた。
友亮が力強く振れたのは、藤谷が威力あるボールを投げ込んでくれたからこそだと思う。藤谷にも感謝したい。
いったん引き上げた友亮は、7回表終了後に観客のいる通路を通り、握手の求めに応えながらゆっくりとベンチへ戻ってきた。

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さて、平尾の出番はどこなのだろう。そう注目していたのだが、8回表の途中で引き上げてしまった。ブルペンで全員と握手する姿も見られた。代打で1打席も無理なのか。それでも最後の日に、シートノックで動きを目にすることができてよかった。
試合は7回に5点、8回に6点を失ったライオンズが15-4の大差で敗れている。

試合後

終戦ということで、選手・コーチ一同が3塁線のライン上に整列して一礼。その後、行澤監督が花束をもらったり、胴上げがあったりして、選手が引き上げていった。

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友亮がスコアボード後方に姿を見せたのは17:00まえだっただろうか。当然、サインや2ショットを求める長蛇の列。まったく人が減らない。終わっても、その分あたらしく人がくる。
空が徐々に暗くなり、また西武ドームの試合開始が近づくにつれ、列は短くなった。あと数人というところで、荒川と岡本洋介(?)がファンに対応する友亮の脇を通って、帰っていった。また岳野は、友亮と顔を見合わせて握手もしたようだ。
そして冒頭の写真だが、最後のファンがどうも友亮にモノをねだったようだ。それでじゃんけんで勝ったらばとなったものの、ファンは敗北。「あげない」と友亮。
スタッフとともに引き上げたのは、ちょうど18:00ごろ。残ったファンが口々に「ありがとう」や「お疲れさま」をいうなか、一度だけ振り返って頭を下げた。
最後まで残り、感謝を伝えられてよかった。

思い出

プレーで印象に残ってるのは、やっぱりアジアシリーズの決勝打。あとは2010年帯広のレフトオーバー2ベースで決勝点というのも記憶が濃い。あまり外野の頭を超えるイメージがなかったので……。
プレー以外だと、名前が自分と重なるところがあってシンパシーを感じていた。それと、2011年の姫路オープン戦での話。打席へ入ったとき「友亮ナウいぞー」と声をあげるファンの方がいるのだが、私の「ともあきー」という声がそのタイミングに重なってしまったようで……。彼が「ナウいぞー」だけ付け足しでいってくれる、なんてことがあった。邪魔する形になって申し訳なかったなあ。

帰宅後

ライオンズの公式サイトを見る。平尾と星野について、引退か戦力外であるのは球場にいればわかった。
びっくりしたのは阿部が戦力外であること。きょうの指名打者は嶋がスタメンで、1打席(振逃)のみで阿部に交代した。だから、むしろ嶋が戦力外なのかなと思ったが……。

メモ

球審山村裕也、1塁岩下、3塁小椋。
新人の顔をほとんど覚えぬまま、シーズンが終了してしまった。駒月やら藤澤やら。
こういう日なので、1塁側ベンチ脇にカメラ数人。1番多いときで、7-8人だったかな。

得点経過

2回表、小池がレフトへタイムリー。(ロッテ1-0西武)
3回裏、佐藤がレフト前へ2点タイムリー。(ロッテ1-2西武)
4回表、南竜介がレフトへ犠牲フライ。(ロッテ2-2西武)
4回表、金澤がライト線へタイムリー2ベース。(ロッテ3-2西武)
6回表、神戸が右中間にソロ。(ロッテ4-2西武)
7回表、神戸が押し出しのフォアボールを選ぶ。(ロッテ5-2西武)
7回表、南竜介がセンターへ2点タイムリー。(ロッテ7-2西武)
7回表、小池がレフトへ2点タイムリー2ベース。(ロッテ9-2西武)
8回表、神戸がライト線へ2点タイムリー2ベース。(ロッテ11-2西武)
8回表、南竜介のサードゴロを林崎が1塁へ中途半端なバウンドで悪送球。ランナー生還(ロッテ12-2西武)
8回表、工藤が左中間へ2点タイムリー3ベース。(ロッテ14-2西武)
8回表、角がセンターへタイムリー。(ロッテ15-2西武)
9回裏、荒川のショートゴロを生山がはじく間にランナー生還。(ロッテ15-3西武)
9回裏、木村がセンターへタイムリー。これが野手転向後の初ヒット。ちなみに転向前にも打ってる。2007年1安打、2008年2安打、2011年2安打。1軍ではまだ打席なし。(ロッテ15-4西武)

NPB公式より

試合時間:3:18
観衆:484