券売所にて
駅から球場正面まで徒歩20分。外野席のチケットを買おうと入場券売場へ。すると女性に声をかけられた。
子どもの引率できて、券が1枚あまったらしい。それを引き取ってくれないかという。そのチケは小人内野A自由席なのだが、「差額を払えば大人に変更可能」とのこと。
本当は外野がよかったが、きょうはそれほどこだわってなかったので了承する。
その変更手続きまで件(くだん)の女性が同行した。しかし、すんなりとはいかない。内野Aのチケットは完売で、代替の大人券がないんだそうな。チケは小人のままでいいから「入場するときに『差額を払った』と告げてくれ」というが、「わかりました」と応えるわけにはいかない。あとから「なんでおまえが小人なんだ」といわれても、証明手段がないからだ。
そのように話すと、売場の人は券面に自分のサインを記した。
過去にない販売物
かように時間をかけてチケットを入手したところで、10時になり開場。スタンドのバックネット裏部分がA席で、端っこがB席。
Aはベンチシートだが、ひとり分のスペースが紙テープで区切ってあった。これがけっこう広い。ざっと横幅60cmぐらいだったか。ちなみにB席はコンクリートにじかで座る。
AにせよBにせよ、背もたれはないわけで座り心地はよくない。そんなところをねらって売り子がやってきた。「おしりが痛くないざぶとん、200円」だ。
これがクッションであれば、各球団のグッズには存在しているかもしれない。しかし、売り歩くのは初めて見た。
話のネタに買おうかと思ったが、持ち帰るのが面倒くさそうで……。使い捨てを想定してるのかな。見た目からすると、素材はビート板のような感じだった。
プレイボール
試合前に市長あいさつ。「きょうが柏で初めてのプロ野球です」といった内容。そのあと始球式で同じく市長なのだが、なかなかいい球を放っていた。周囲の話によると、ソフトボールをしているそうで、柏市のサイトにも趣味として書かれている。
試合はジャイアンツが序盤、大田の犠牲フライで先制。そのまま1-0で終盤までいくのだが、マリーンズ打線になかなかヒットが出ず、追いつく気配はない。ジャイアンツは8回、9回に加点し逃げ切った。
打撃はだめだったマリーンズ。しかし守備のほうではおおいに見るべきものがあった。サードの翔太がたびたび球際の強さをアピールし、ショートの細谷は横っ飛びのファインプレーを連発。それぞれ楽しみな存在だ。
柏の野球ファンに大きな声援を浴びていたのは、亀井、大田、大道、今岡といった顔ぶれ。亀井はヒット2本、フォアボールふたつにデッドボールで全打席出塁。
大道は9回2アウトから代打でサードゴロ。登場シーンを振り返ると、2アウトになった後、バッターボックスは4番田中。ここで大道がネクストに立ったのだが、スタンドから「大道が見たいんだから、おまえ凡退するなよ」という圧力がすごかった。結局、田中はタイムリーを放ったのだが、ランナーがサードでクロスプレーに。無事セーフでファンは(大道を見られることに)大喜び。
審判団
きょうは球審長井、1塁石山、2塁小林達郎、3塁小椋。ルーキーふたりに2年目もひとりという陣容で、問題が発生した。
5回表2アウトで、田中の打球はファーストキャンバス手前へのゴロ。青松が捕球し、そのまま踏んでチェンジというプレーだった。
ゴロはライン付近のきわどいところで、青松の体は半分ファウルグラウンドに出るような感じ。問題はこのプレーに対し、塁審の石山がバッターランナーのアウトを宣告しただけだったこと。つまり、球審も塁審もフェアの判定をくださなかったのだ。
ジャイアンツ側は抗議をしたが、30秒ほどで引き下がった。想像するに、ファウルだという主張ではなく、ジャッジがなかったのを責めるものだったか。
それでどちらが判定すべきかについてだが、捕球地点がキャンバス手前なので、球審の担当エリアとなるだろう。塁審からだと、ファーストの選手と重なって、ボールの位置は確認しづらいはずだ。
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あとは、ハーフスイングを取った小椋が執拗にやじられる場面もあった。本当にスイングだったのかもしれないが、キャッチャーのアピールが強く、雰囲気で判断したと思われかねない状況だった。審判とは難しい。
運営
まずかったのは、バックスクリーンの手前に客の侵入を許してしまったこと。場内アナウンスで「試合進行の妨げ」と指摘したが立ち去らず、2塁塁審が注意しにいくはめになった。しかも、その後にも(たぶん別の人間が)入ってきた。
建設の際に構造を考えておけばよかったが、いまさらなげいても無駄だ。来年以降も開催があるなら、脇に係員を立たせておく必要があろう。おそらくそこに日陰ができるために、人が寄ってきたんだと思うが。
あとは入場ゲートの横幅が狭く、終了後には人がたまってしまった。このへんもできたら改善してもらいたい。
得点経過
3回表、大田がレフトへ犠牲フライ。(巨人1-0ロッテ)
8回表、仲澤がレフト前にタイムリー。(巨人2-0ロッテ)
8回表、加治前がセンター前にタイムリー。(巨人3-0ロッテ)
9回表、田中が二遊間へタイムリー内野安打。セカンド追いついたが、グラブにボールはおさまらず。(巨人4-0ロッテ)
9回裏、金澤がライトオーバーのタイムリー2ベース。(巨人4-1ロッテ)
メモ
道の途中にコンビニはないが、駅にはam/pmがある。あとは駅前のららぽーとに100円ショップとかスーパーがある。
手賀沼花火大会に募金すると、ロッテのアイス(「ぎゅぎゅっと」果肉入りピーチ)がもらえた。100円入れたから、普通に買ったようなもんだな。
マスコットはマリーンズの4体のほか、市原ぞうの国「エルファ」、柏レイソル「レイくん」、千葉国体「チーバくん」が来場。検索してみると、チーバくんはデザインが坂崎さんだそうで、横から見ると千葉県の形。私は鼻にさわらせてもらったが、そのあたりは野田市になるのだとか。
再入場は可能。内野席再入場カードなるものが用意されていた。
売店は球場正面付近に15ぐらいの業者が出店していた。これだけあると、選択肢は本当にさまざま。場内には上述のざぶとん販売と、コカコーラの自販機があっただけ。
スタンドがA席とB席とに分かれている*1のは上述のとおりだが、内野のスタンドに隣あった部分は「特別芝生席」となっていた。ここの位置づけはよくわからないが、内野のお客さん向けに「こちらもどうぞ」みたいな感じか。あとは外野も芝生席。
両翼98-中堅122。
マリーンズが1塁側、ジャイアンツ3塁側。
スコアボードの選手名・審判名は電光ではなかった。それでも見やすい文字で、選手交代への対応もスピーディーだった。
5回裏終了後、球場正面に救急車が寄せられていた。誰かが熱中症になったのか、それとも自打球で負傷したムニスが病院にいくのか。ムニスは2回の第1打席で自打球。必死に立ち上がってサードゴロ併殺の後、守備から退いていた。
NPB公式より
試合時間:3:14
観衆:6819
*1:コンコースからはBのチケでもAにいけてしまう。こういうモラルに任せる座席区分はやめてほしい。スタンドは全部いっしょで内野席にしたらだめなのか。