イエロー・ハンド

カタカナでタイトルをつけてみたが、なんのことはない。そのまま、「黄色い手」だ。
初めていわれたのは中学のころだった。部活中に、ふと友人が「なんでおまえ、こんな手が黄色いんだ」と。
たしかに、そいつと比べると、明らかに私の黄色さは際立つ。いままで気づかなかったのが不思議なくらいだ。
彼は周囲の人間にいい広めた。驚かれたり、馬鹿にされたり、そして顧問には「どっか、体で悪いところないか?」と心配もされた。だが、思い当たるふしはない。私はまったく健康そのものなのである。
家に帰って、そのことを話すと、弟も私と同じく手が黄色だった。母親はなんともない。
これは何なんだろう。原因はしばらくして判明する。
その少しまえから、うちでは生活クラブに入った。これは生協みたいなもので、安全・安心な食材etc.を配送してくれる。
で、原因というのは、そこの温州みかんジュース(http://www.seikatsuclub.coop/item/drink/04.html)であった。
「これがいけないんじゃないの」と弟が疑い、飲むのをやめてみたら、普通の色に戻ったのである。
それにしても、口から黄色い飲み物を摂取したら、他の部位が黄色くなったりするのか。体ってちゃんとつながってるんだなあ、なんて当時は思ったものだけど。でも、なんで手だけなんだろうか。その疑問は、いまなお解消されていない。
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私は以後もこのジュースを愛飲した*1。したがって、高校に入ってからも、体の心配をされたりするのだが、いちいちジュースのことから説明するのが面倒で、「どこもおかしくないよ」とだけ答えた。
大学に入ってからは一度もいわれなかったけど、肌をさらす機会が少なくなったからかな。たぶん、私の手は黄色い。きょうも、あしたも、あさっても。

*1:弟は朝に1回だけ飲むようにした。このぐらいなら影響が出ないらしい。