「ザ・ノンフィクション ボクの帰る場所 秋葉原無差別殺傷事件」

加藤が出した3冊の著作をふまえ、生い立ちから事件までを再現する。
個人的な話をすると、私は先行する荒川沖の事件のほうが衝撃が強かった。それもあって、本件は報道されたほどの関心をもっていない。
そんな私が、番組を見て思ったことをいくつか。
・いっぺん外に出すと、あとにひけない。それは「資格を取る」などポジティブな目的だけでなく、ネガティブなことにおいても同じなんだろうな。
・日ごろ運転しない人間にとって、レンタカーでトラックはハードルが高い。その点、加藤はどうだったんだろう。工場への行き帰りは送迎だったようだが、運転する機会はどの程度あったのか。
・番組は被害者のタクシー運転手・湯浅洋さんの声も伝えている。一時期、介護の仕事をしていたという報道もあったが、番組中では「事件当時と同じく、いまもタクシー運転手を続けている」とナレーション。あいだを省略しないでもらいたい。
番組全般としては、再現映像にすごく手間をかけ、いい出来になっている。特に印象に残ったのは、幼少時代の加藤がぶちまけられたごはんを食べるシーン。演技とはいえ、子役の人がトラウマになりやしないかと……。
語り:林原めぐみ。11/2放送。