バイト炎上続出を考える

「ネットが自分の周囲だけで完結すると思っている」てなことが、原因としてよく語られる。
まあたしかにそれはあるだろうが、私はこんな文脈で見ている。
まず、バイト先に対する忠誠心といったら大げさだが、好意というか、プラスの感情が薄れてきたのではないか。
丸源ラーメンの炎上まとめサイト*1には、社員からアルバイトへのメッセージが掲載されていた。
「今は閑散期。とは言え週末に平気で『×』を出す人はどういうつもりですか。日曜日働きたくないなら辞めてください。もっとほかに職はあると思います」
企業というものが、むかしと比べてどんどん合理的になった。たとえばの話、以前なら6-7時間アルバイトを雇っていたところが、いまは混雑する昼だけとか……。
労働力を必要とする時間だけ提供してもらいたい。その欲望を隠そうともしない。しかも必要なのは、特定の個人ではなく頭数。
やりがいのえにくい環境では、職場を大事にする気持ちなど生まれない。となると愚痴も吐くだろうし、商品を粗雑にも扱うだろう。
つまり、炎上続出は企業のむきだしの合理化と、それに対するアルバイトの嫌悪感がもたらした帰結ではないかと思うのだ。

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以下余談になるが、どうすればいいのだろう。
この手のケースでは損害賠償になったとかいう話を聞かない。アルバイトとして雇われるとき、(不祥事に対しては損害賠償もありうるという)警告を見た記憶は私自身あるが……。
おそらくだが、裁判で賠償を求めるよりも早く忘れてもらうのを優先しているのではないか。
巨額賠償の実例があれば、若者も変わってくるだろう。それがない間は、雇い入れ時以外でも繰り返し警告するか、もしくは思い入れをもって働ける策を講じるかしかないと思う。