小説新潮』4月号

「きみの友だち」第7話「千羽鶴」掲載。このシリーズ、2004年7月、9月、11月と続いたので、このまま隔月でいくのかと思いきや、今年の1月からは毎月載っている。連作短編だから、加筆修正の手間はかかるだろうけど、意外に早く単行本にまとまるのかもしれない。
今回のお話。季節は中学3年の秋。2学期から転校してきた西村さんは、腎臓の病気で入院している由香ちゃん(ぐず)のために、クラスみんなで千羽鶴を折ってあげようと提案する。最初のうちは協力してくれた女の子たち。しかし、だんだん塾が忙しかったり、バスケをして遊んだりで、参加する人が減り、なかなか折るのが進まない。先頭に立つ西村さんの立場は、浮ついたものになる。そんなとき、今まで折り紙に付き合ってくれなかったぐずと仲のいい恵美ちゃんが、西村さんをぐずのお見舞いに連れてってくれるという。
おせっかいをやきたがる人っている。私だってそうなのかもしれない。このblogには、「腹が痛くて苦しんだ」なんて私的なことも書いてあるけど、多くは(自分のメモを兼ねた)参考にしてもらうことを目的とした情報だ。
話がそれた。おせっかいの中には、よかれと思ってやっていることが常に空回りしちゃう人がいると思う。それで「いい子ぶってる」なんていわれて、いじめに遭う。そんな子たちに対する重松さんのアドバイスとして、私はこの「千羽鶴」を読んだ。彼がよくいう「自分の作品は、読み捨てられるのがふさわしい」という言葉はいわば自嘲で、本当は小説で人を感化できたらな、と考えてるのかもしれない。月並みだけど、そんなことを読みながら思った。前回の「アンダンテ」の決めゼリフにはやられたけど、今回のラストシーンもうまい。

空より高く(読売新聞夕刊)

読売は取ってない。だから、本にまとまってから、あるいは縮刷版になったら読めばいいやと思った。でも、2回読んだら新たな発見があるかもしれないので、目を通している。以下メモ代わりに掲載日記録。興味を持った方へ。まだ始まったばっかなんで、最初から読もうと思えばすぐ読めるけど、途中からでもぜんぜん問題ない。主人公は廃校間近の高校(東玉川なんとか高校、通称トンタマ)に通う3年生。受験に身が入らないある日、大道芸のピエロを見つけて興奮。今までのストーリーはこのぐらい。
3/9:プロローグ1
3/10:プロローグ2
3/11:プロローグ3
3/12:プロローグ4
3/14:プロローグ5
3/15:プロローグ6
3/16:プロローグ7
3/17:プロローグ8
3/18:プロローグ9
3/19:プロローグ10
3/22:レッツ・ビギン1

3/20付朝日新聞朝刊「ポケットから」

吉見俊哉著『万博幻想 戦後政治の呪縛』(ちくま新書)、山根一眞著『猛速度こそ我が人生 メタルカラーの時代10』(小学館文庫)佐藤俊樹著『桜が創った「日本」 ソメイヨシノ起源への旅』(岩波新書)の3冊について。

講演予定

googleを検索して出てきたものを並べてみた。お近くの方はぜひ出かけてみてください。
3/19熊本県
http://portal.kumamoto-net.ne.jp/kosodate-circle/content/asp/info/info_detail.asp?PageID=1&Knum=13&PageType=top
4/17三重県津市
http://www.pref.mie.jp/topics/2005030128.htm
なんで重松清を演者に選んだか、という質問
http://www.pref.mie.jp/koho/gyousei/teirei/050308.htm
7/9福岡市
http://www.acros.or.jp/hiroba/jouhou_guide/jouhou_syousai/jouhou_kouza.html
下みたいなところから、講演会の依頼ってするのか。
http://www.media21-c.co.jp/theme/kyouiku.html(教育)
http://www.media21-c.co.jp/theme/danjo.html男女共同参画
写真が違う。上は毎日、下は幻冬舎が持ってるもの?