新直木賞作家サイン会

id:amanomurakumo:20040802でも書いたのだが、私はケチだ。定期券もなくなった今日、自宅のある大船近辺から東京まで電車なんてものに乗っちまったら、780円が往復で1560円もかかっちまう。これは大出費。だって『邂逅の森』って税込2100円だよ。それを私は生協割引1890円で買ったから、この1560円という交通費はだいたい本1冊分に相当するわけだ。そう思うと到底電車などというものに乗ることはできない。私は自転車で行くことにした。
これまでにも大学へは何回か自転車で行ったことがある。しかし、今年は猛暑である。日中ノコノコと自転車漕いでたら、熱中症で病院送りかもしれない。なので、日が上る前に自転車を進めたい。そうなると、そんな時間には丸善が開いているがないので、いったん大学へ行くことにする。だいたい4時に出発して、7時過ぎには着きたいな、と思って21:30ごろ眠りにつくが、翌日の0:30ごろ早くも目が覚めてしまう。仕方なく起きる。前日母親に作っておいてもらったおにぎりを食べて、2:00に家を出た。
しばらく走って、戸塚駅付近から国道1号線へ。それから15分ほどたったころだろうか、パトカー登場である。横から「止まって」と言われる。私はライトを付けたり消したりしながら走っていて、ちょうどその時は消していたので「まずい」と思った。そこで止まるふりをしつつパトカーから人が出てきたところで、静止を呼びかける声を無視し、走行開始。しばらくしたら信号があったので、そこで止まって、前屈でもするかのようにみせかけつつライトを付けた。
もうやましいことはないので、素直にパトカーの止まれの声に応じると、「自転車の防犯登録を確認させてもらってます」と言われる。「ああ、どこでもやってるやつね」と思いつつ「どうぞ」と応じた。「これからお帰りですか」と聞かれたので、「いや、新宿のほうへ」と答えると、当然のごとく驚かれる。「いやあ、けっこう汗書いてるから、ここまででもずいぶん走ってるなとは思ったけどね」なんて言われた。さすがはおまわり。見るところ見てるね。もちろん自転車は私の名義であることが確認されたので、これにて一件落着。
この時間ということもあって車は少なく、順調に走行していたが、多摩川を渡って都内に入ると、車が増えてきた。そして、いままではほとんどいなかった人間の姿が、多くなってくる。ほとんど年寄。老人の朝は早いなあ。そのまま国道1号線を走って、白金高輪駅のところを右折せずに直進。一の橋から東洋英和女学院があるところの坂を登って、飯倉を左折。
そうして六本木駅のほうへと進むわけだが、この道は昼間ならば「右側にドン・キホーテがあるなあ」ぐらいにしか感じないのだが、今は午前5時。すごいのである。華やかな店々から帰るための客を待つタクシーの、そのとてつもない多さが。なんかいいものを見たような気がする。同じ時間の歌舞伎町でもこんな風景が見られたりするのかな。
青山通りにぶつかったところで左折し、すぐ右折。外苑東通りを進む。早稲田通りにぶつかったところで、左折し、5:09無事に大学到着。
日記が縦に長くなってしまったので、申し訳ないが、サイン会の模様は明日の日記へ。