札幌六大学野球(札幌市円山球場)

イントロダクション

ぽっかりとあいてしまった1日。普通に観光をしてもいいのだが、こんなのをやっていることを検索で知り、いってみる。
きょうが秋の開幕で、8:00から開会式。ということで、7:30ごろ球場に到着したのだが、どこから入るのやらさっぱり。ユニフォーム姿はいっぱいいるのだが、お客さんらしき人がほかにおらず、勝手がわからない。
とりあえず、関係者らしき人が出入りしている正面の入口を入る。すぐそこに事務所みたいな場所があったので聞いた。もう少しでスタンドが開くらしい。
7:45ごろ、中央入口がオープン。入場券は大人500円。ここでプログラム(後述)も販売しており、600円。

開会式

選手が1塁ベンチ脇より入場。全大学が整列し、まず優勝旗の返還。次に挨拶。「秋は日没が早い*1ので、スピードアップを」「球場の外でも他人から見られていると意識せよ」など、話が具体的。
続いて、審判の言葉。ハーフスイングの判定についてなど、ここも具体的だった。
最後に選手宣誓があって、各自退場していく。なお、スタンドだが、応援団や関係者約50人のほかは、観客数人であった。こんな具合なので、式の合間に拍手などはまったく起きない。

プログラム

全64ページ。600円という値段はどうかわからないが、なかなかよくできている。
いいところ。選手の写真が大きめ(縦3×横2.4)。1部だけでなく2部3部の大学も収録されていて、マネージャーの写真も載っている。
表紙のイラストは、道都大の主務によるもので、こういうところは「自分たちの手で作ってます」感がしていい。

「巻き」

1試合目は、3回までに道都大が13点リード。しかし、4回の攻撃は三者凡退。それをスタンドで見ていた他大学の選手、「道都が巻いてくれてるんだな」だってさ。

勘違い

1試合目の途中、球審が3塁方向を指差した。塁審は、ハーフスイングの判定を求められたと思ったのか、両手を真横に広げ、「セーフ」のジェスチャー
しかし、実際は、ブルペンの球がフェアグラウンドに転がったための休止であった。笑えるミスコミュニケーションだ。

スタンドの様子

スタンドは内野席すべてが開放されているのだが、私はバックネット裏の球審の真後ろあたりから見た。そのへんでは、試合に出ない選手、他大学の選手が色々作業している。
まずピッチャーをカメラで撮影。これは普通。あとはスピードガンで球速を計測したりとか、セットポジションのとき、モーションに入ってから、キャッチャーミットへボールがいくまでの時間を調べたりとか。

全体雑感

最初のうちは、札幌六大学ならではのあれこれがあって、それなりに楽しかったのだが、さすがに3試合ともなるとだれる。ただ、暑いのに汗をかかずに済む札幌の気候はいい。
目を引いたのは、道都大の試合前ノック。普通は、外野をレフト・センター・ライト、内野もポジション別に打っていくことが多い。しかし、この大学は加えて、左中間だとか、ファウルグラウンドだとか、要するに、誰が取るか決めないノックもしていた。なかなか面白い試みだ。普段の練習だったら、どこのチームもやってるんだろうけどね。
あと、これは第1試合と第2試合についてだが、球審がやたらとアウトコースを取るのが気になった。座ってる場所からの見え方の問題かなとも思ったが、「えっ」という表情でのアウトコース見逃し三振は多かった。
球場は両翼が98、中堅が117で、それほど広くはないのだが、ホームランも出なければ、なかなか外野オーバーにもならない。全体的にバッターが非力な印象を受けた。
最後に。スタンドが寂しすぎる。この日は平日だから仕方ないけど、休みの日にはどうなんだろう。もっとお客さんきてるのかな。

球場関係メモ

アプローチは大宮公園野球場に似ている。
コンビニは、球場の周囲だと、場外のレフト後方あたりにセブンイレブン(札幌円山動物園店)がある。円山公園の駅付近には、セイコーマート円山公園店)も。
スコアボード後方には山が見えて、私としては好きなロケーション。
スコアボードは、1字ごとに文字の左から右へと表示される形式。その「すぱっ」という感じが、見ていて気持ちいい。ちなみに試合終了後、消えるときも1字ずつ左から右。
内野席はすべて背もたれなしのベンチシート。外野席は芝生で傾斜がかなり急。このへんも大宮っぽい。
内野席はバックネット裏の上段のほうのみ屋根ありで、日かげができる。
レフト側は、スタンド内にも木が3本。こういうのも好き。
グラウンドは内野が土、外野は芝生。ネクストバッターズサークルは、何かシートを敷いていた(ローカル球場だと、それが一般的?)。
ブルペンは外で、外野側から内野側に向かって投げる形式。
ホームベース後方には、カウントとH・E・Fcの表示あり。球速表示は、きょうにかんしてはどこにもなかった。
スタンド内に、ファウルボールを拾う係員などはおらず、近くの人のボランティア頼み。
トイレのなかにも、スピーカーがあり、場内アナウンスが流れてくる。
自販機はあったが、売店の営業はなし。「そば・カレー・コカコーラ」という看板が出ていた。夏の高校野球とかでは商いをするのかもしれない。

岩教大×道都大(左が1塁側)

試合前に応援団どうしがエール交換。道都大は15人。男も女もいて、服装はスーツとか学ランとか袴とか。岩教大(北海道教育大学岩見沢校)のほうは6人で、全員がチア。
印象に残ったのが、自校に対するエールは頭を垂れた状態で聞くこと。これは、東京六大学では見なかった光景。
試合が始まると、岩教大の応援は、全員ひきあげてしまった。わざわざエール交換のためだけにきたようだ。それはそれですごい。

チーム 1 2 3 4 5 6 7 R
道都大 2 3 8 0 1 0 0 14
岩教大 0 0 0 0 0 0 0 0

1回表、小屋畑がセンター前にタイムリー。
1回表、小鹿のセカンドゴロをエラー。ランナー生還。
2回表、小屋畑がサードゴロ。本塁悪送球か、あるいはキャッチャーのエラーでランナー生還。
2回表、大竹口がサードゴロ。併殺崩れで2点追加。
3回表、高田亮のセカンドゴロがエラーとなり、2点追加。
3回表、小屋畑が押し出しのフォアボールを選ぶ。
3回表、大竹口がセンター前にタイムリー。
3回表、センターからサードへの悪送球で2点追加。
3回表、ピッチャー宮崎のワイルドピッチで、ランナー生還。
3回表、同様のプレーで、もう1点追加。
5回表、高田三四郎がセカンド内野安打。その間にランナー生還。

北大×北翔大

北大(北海道大学)のほうは、いかにも「団」な人たちがスタンドに陣取る。他方、北翔大の応援は控え部員なのか、ジャージ姿。
北大はエールを送るが、それに対して北翔大サイドは無反応。メガホン持ってるのに。

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
北翔大 0 4 0 0 1 1 0 0 0 6
北大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

2回表、中野がセカンドゴロ。併殺ならずランナー生還。
2回表、佐々木雅浩がセンター前にタイムリー。
2回表、十島がレフトオーバーの2点タイムリー2ベース。
5回表、佐々木雅浩がショート内野安打。
6回表、三浦のファーストゴロが処理された後、野選。

札大×札学院

札学院(札幌学院大)の応援はチア6人と部員数人。札大(札幌大)は部員と団とチア。エール交換があり、1試合目に同じく頭を下げていた。
どっちの応援も盛り上がっていたが、私にとって面白かったのは札学院のほう。応援は1イニングごとに変化して、計3パターン。そのひとつが大進撃とスパークリングマーチによるものだった。そういえば、ユニフォームのカラーも早稲田に似てる。ちなみに演奏の人員はいないので、曲は録音。太鼓を叩くのもチア。

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
札学院 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
札大 1 0 0 0 0 0 0 0 × 1

1回裏、伴内がライト線へタイムリー。

*1:そして、この球場に照明はない。