「早稲田健児」

1983年生まれの私にとって、青島さんというのは、まず「仮装大賞」の審査委員長として知った。そして1995年、都知事に当選。実は、都知事としての姿よりも、オウム報道のことが記憶に残っている。
覚えているだろうか。どの局の映像だったかは忘れたけど、長らくサティアンの外に出ていなかった信者に、「いまの東京都知事が誰か知ってますか?」とレポーターが問いかけた。信者は、「青島幸男さんです」と教えられ、「ええっ?」と驚く。
オウムが世間と隔離されていることを強調するかのごとく、何度もリピートされた。いまとなっては、信者全員がそんな状態だったのかは知りようもない。
そして、この秋。野球部の優勝パレードで、青島さんの作詞した「早稲田健児」を何度も歌った。早稲田の第1応援歌である「紺碧の空」が、非常に高貴な感じを漂わせるのに対し、この「早稲田健児」はいかにも庶民っぽいというか、だからこそ自然体で歌うことができる。選手たちを勇気づけ、そしてまた自分たちも勇気づけられた。
応援で歌うのは1番だけなのだが、このたび、歌詞を3番まで読んでみた(http://www.waseda.jp/student/weekly/essay/oen-782.html参照)。
1番が進軍、2番が敵をいまや倒さんかというシーン、そして3番は、早稲田が勝利し、敵はやられてしまうという内容になっている。
それなのに――、どうしてあんたがやられちゃうんだよ、青島さん。