『バベル』

dビデオの31日間無料見放題に登録してみた。3日に1本ぐらいのペースで見たいなあと思っている。
『バベル』を選んだのは、音楽のサンタオラージャ(本作でアカデミー作曲賞)が好きなのと、菊地凛子演じるチエコの聾という設定に興味をもったから。
舞台はモロッコ・メキシコ・日本。別個だったはずの3つの物語は、やがてつながりを見せる。その展開はお見事と賞賛するほかない。菊地の裸身もすばらしく、おなかいっぱいの一作。
聾についての描写は、私としては好感をもった。チエコらが飲食店で男から誘われる。対応にまごつくチエコは「バケモノみたいに見られた」とこぼす。男女交際は人生に必須ではないが、生活の充実には不可欠。そこにためらいが生じるという事実は、障害を描くうえで大切なことだと思う。