雨宮処凛著『ロスジェネはこう生きてきた』(平凡社新書、2009/5)

著者は過去に『生き地獄天国』という自伝を出している。これも自伝的な本。どう違うかというと、単に自分がやってきたことをつづったのが『生き地獄天国』で、時代の出来事のなかに自分を位置づけたのが本書。
興味をひいたのはまず、『生き地獄天国』が出た経緯。ある編集者から企画が持ち込まれた、しかしその人とはうまく合わず、自分で太田出版に持っていったそうだ(p.170-171)。
もうひとつはニート問題の端緒について書いてる部分。「やりたいことをやるのがいいことだ」という寛容な親の心が、そうでないものは悪であり、やりたいことがなければ動き出せないというふうにつながっていく……(p.83-84)。さらっと書いてるが、はっとさせられた。

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p.128(誤)『BUBUKA』(正)『BUBKA