川上弘美著、酒井順子解説『此処彼処』(新潮文庫、2009/9)

初読みの作家。本書は季節が呼び起こす、場所にまつわる記憶を綴ったエッセイ集。もとは日本経済新聞に1年間連載されたもので、そのときどきの季節とリンクした文章になっている。
推測だが、こういう形態の本は、連載時に読むのと比べて味わいが落ちざるをえないと思う。時を同じくして読めなかった残念さを感じてしまう。