寒い冬の朝、行列に並ぶ

テアトル新宿でオールナイトイベント。内容は、宮崎あおい×青山真治トーク(30分)、『ユリイカ』(217分)、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(107分)という1イベント+2本。スタートは23:40。
整理券をもらうため、朝7:30から並ぶ。配布開始予定時刻は10:00だから、まだ2時間半前。しかし、もう列は100人以上だ。それも男ばっかり。彼らは全員、宮崎あおいのファンなのだろうか。
世の中には、エリ・エリについて「いいんだよ、宮崎あおいがそこにいれば」なんていう人もいるようだけど、私の場合、彼女見たさというわけではない。もちろん彼女はかなり好きな部類に入る女優だが、それよりもスクリーンのなかで、中原昌也がどうなっているのかが気になったのだ。
普通に上映しているのを観にいってもいいけど、トークというおまけがついて2500円なら、安いものだ思う。あと、オールナイトで映画というものを観てみたかったというのもある。
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列は最初、明治通りのほうまで伸びていた。外だから、風がすごく冷たい。重装備してはきたけど、足踏みでもしないと耐えられない寒さだ。
そのうち、映画館の入口が開いたり、途中3列に並び替えなどして、前に進んでいく。そして、入口の階段を降りかけると、ようやく風がシャットアウトされた。並ぶ前にトイレへはいってきたが、この寒いなかだと、やはりつらい。漏らしてしまいそう。
列の遠くうしろのほうで、「本日、枚数制限していませんので、お立ち見となる可能性があります」なんて係員がいっている。6時間あまり立ちっぱなしか。これまたつらいな。あ、でも、通路で座り見なのかな。
予定より早く、9:20に配布開始。寒くない場所には進んだものの、下半身は相変わらずやばい状態。小便が出かかってはとまりという感じ。膀胱炎にならないか心配だ。
思い返してみると、行列の記憶というのは、いつも寒いなかである。寒いときにしか並んでいないのか、それとも寒くてつらいからこそ、思い出に残るのか。まあ、どっちでもいいけど。それよりも、早くトイレにいきたい。
10::00過ぎ。整理券の番号は、先着100名のポストカードをもらえない120番台だった。座れるだけいいか。
すぐに、トイレへと飛び込む。そして、しばし至福のとき。やっぱり物事は我慢した後だと気持ちがよくなるものだ。禁煙中に煙草を吸ってしまうことで得られる快感って、こんなものなのだろうか。そんなことを思ってみたりする。