サイン会

きのう18:00からジュンク堂池袋店にて。5分前ぐらいに到着し、どんな感じで列が作られてるのかなと見てみる。すると、南側の入口付近にある下り階段のところを先頭に(こんなとこに階段あったんだ。知らなかった)、下に降りてコミック売り場の壁沿いへと列が続く。本が10冊ほど入った袋を持ち歩いていたので、万引きの疑いを抱かれたら嫌だなと思いつつ、最後尾についた。
どうやら時間通りに始まったようで、列が前に進んでいく。B1と地階の階段の中間点をくるっとまわると、背中を見上げるような感じで、角田さんの姿が見えた。足元のアディダスのスニーカーに目がいく。きょうのために新品を履いてきたのかというほどピカピカ。けど、そう思うのはひょっとしたら私だけで、靴っていうのは、毎日出かける前にきれいにするものなんだろうか。
右足をちょっとだけ左足より前に出している。為書の字を間違えないように集中する気持ちで、無意識のうちにそうなるのかな。著者の背後に列を作るサイン会には、いろいろな発見があっていい。
すんごく狭いスペースでサインしてるので、椅子に座ってるのは角田さん1人。本を受け取る女性店員と、角田さんに本と整理券を渡す関係者、和紙を入れる人の3人が脇に立っている。
そのうちに自分の番がくる。今まで気付かなかったけど、角田さんの声ってすっごいきれいだなと思った。それと言葉遣い。旅をしてきた人だからか、とっても丁寧だ。
ここからは私事だけど、池袋のジュンク堂やリブロにいくとき、いつもJRのメトロポリタン口を使う。この改札口に戻る道の構造のせいもあるのか、うれしさのあまりなぜか走ってしまう。前にもそんなことがあった。自分は角田さんの熱心な読者ってわけじゃないけど、こうして喜びを爆発させて道を疾走してしまうぐらいなんだから、サインをもらっても許されるだろう。って、自分でいうなよな。
サイン会の前に、図書館で『小説現代』3月号の井上荒野との対談を読んだ。それによると『人生ベストテン』(講談社)の6編には、「普段いえないことが、たまたま会った人にはいえてしまう」という共通テーマがあったそうだ。全然気付かなかった。そういえばあしたは情熱大陸。思い出してよかった。