生協で本を買う金がなかったので、ATMでおろす必要が生じる。さて、このあたりにセブンイレブンはあっただろうか。そう考えていると、東京メトロの早稲田駅に新生銀行のATMがあったことを思い出す。そして、いってみたのだが、なんと改札のなかだった。ちぇ。
仕方なく、夏目坂の途中にあるセブンへ。お金を下ろして坂を下る。すると、「夏目漱石誕生之地」と書かれた石。おっ、これってこんなところにあったのか。吉野家に違和感なく溶け込んでるよ。
私は漱石が(旧)1000円札に採用された経緯を知らないのだが、新渡戸稲造や諭吉と比べて、チープというか庶民っぽい印象があったのだろうか。そうだとすれば、吉野家のまえにこういうものがあるというのも悪くない。
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齋藤孝著、乙武洋匡解説『グッとくる「はげまし」言葉』(文春文庫)
解説において、乙武さんが『日経ビジネス Associe』でも披露していた話を、もう一度もちだしている(p.271から273あたり)。要約するとこんな感じ。
教育問題を取材する過程で、重松さんに「いつか壁にぶち当たる」といわれた。これは、重松さんが「学校を舞台にした小説を書いているけど、おまえに教育の何がわかるのか、教員免許を持っているのか*1」なんてことをよく聞かれることによる。つまり、教育界というのはそういうところなんだと。
それで、ここからはアソシエには出ていなかった話。
乙武さんは、かって母親からこのようなことをいわれた。「学歴社会なんて意味がないと思うけど、それを学歴のない人がいったところで誰も聞かない。学歴のある人がいってこそ、説得力が出る」。これを聞いてから、乙武さんは勉強するようになったそうだ。そしてこれは、教員免許を持っているかどうかという話にもつながると。
へえ、こういうバックグラウンドがあったのか。ためになる話だ。私には乙武さんがライターとして優秀かどうかはわからない。だけど、彼はときに重要なことをはっと気づかせてくれる。
1月21日付夕刊フジ(20日発行)「シゲマツ解説委員長が斬る ニュースの読み方アソビ方」
・宮崎の鳥インフルエンザ騒動は/知事選のそのまんま東に逆風?
・小学生のお年玉/最高が17万円!!/将来、心配だあ
・「プルート」の適用第1号は/ダンピング状態のノリ選手
*1:ちなみに重松さんは持っている。