永井良和・橋爪紳也著『南海ホークスがあったころ 野球ファンとパ・リーグの文化史』(河出文庫、2010/5)

ホークスとファンとのかかわりを、著者の記憶と様々な文献のなかにもとめ記した本。とりわけ年史の類には書かれない事項(応援様式など)を中心に。親本は2003年刊行。まだホークスがソフトバンクになるまえだ。
ファンにこういう本を書いてもらえた球団は幸せだと思う。書中には多くの参考文献が紹介されているので、さらに関心を深めるのにも向いている。
いろんなことが書いてあるが、とりわけヤジの居場所がなくなったことは何度も強調されている。かつて鳴らした人たちは、身を引いたのか、はたまたファームに活躍の場を移したのか。