朝日教育再生フォーラムin立正大学『日本人のモラルと教育』

6/9(土)、14:30から立正大学石橋湛山記念講堂*1にて。受付で、この手のイベントには珍しく座席を指定された。
講演は2部構成で計2時間の予定。
第1部が基調講演でテーマは「ことばの力」。講師は重松清
第2部がパネルディスカッション「日本人のモラルと教育」で、パネリストは重松、ピーター・フランクル東海林のり子、大津悦夫(立正大学心理学部教授)の4人。コーディネーターは朝日新聞『大学ランキング』発行人の中村正史。
このフォーラムの模様は、7月中旬の朝日新聞東京本社版朝刊に掲載予定とのことなので、以下は個人的なメモ。
重松清は基調講演の冒頭、モラルがテーマだということで、もし携帯電話が鳴るようなことがあれば、僕は引っ込むと宣言。まあ、会場内は圏外表示だったけど。
第2部の最後、会場からの質問を受け付けた。時間の都合で2人だけだったのだが、その1人目の質問はこういうもの。
「むかしは電車内で授乳をするお母さんを見かけた。いまは見ない。このことについてどう思うか」
質問者の発言が終わった瞬間、会場の客からは笑いが起こる。この笑いは、私にとってたいへん不快なものだった。それは、理解できないことがあったら、とりあえず笑っておけば人より優位にいられるという種のものに思えたからだ。
おそらくその笑いは、質問がモラルや教育といったきょうのテーマと関係がないのでは、というものだったのだろう。しかし、である。質問者もそんなことは承知しているのだ。だから、授乳シーンに遭遇しないことについて、個人的な意見を述べたりはしない。モラルの問題と関係があるのだろうかということも含めて、パネリストに問うたのである。
そんなことすらわからない、この日の客について、私はレベルが低いなあと思ったのだった。やっぱり、無料招待の講演なんてそんなものか。

余談

講演のまえに、大学のそばにあるラーメン屋へいった。並んだのは13:15。土曜日ということもあってか、その人数は40人ほど。こんな人気店とはつゆ知らず、14:30までには食べ終わらないだろうと思いつつも列につく。
14:07、およそ50分ほどが経過したのに、まだ半分ほどしか進んでいない。もう講演は途中からでいいやと思っていた。しかし、その題目はというと「モラル」なのである。それだけに遅刻していくのは失礼かなと思い、泣く泣くあきらめる。

本よみうり堂「著者来店」

カシオペアの丘で』重松清さん「身近な死と生き残る人」。
http://www.yomiuri.co.jp/book/author/20070604bk17.htm

*1:立正は「りっせい」ではなく「りっしょう」と読む。あと、石橋湛山は早稲田の校友で「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」という賞もあるが、晩年に立正大学の学長を務めたのだそう(wikipedia参照)。