北上次郎大森望著『読むのが怖い! 2000年代のエンタメ本200冊徹底ガイド』(ロッキング・オン

『SIGHT』初出の対談集。単行本のおまけとして、巻末にあとがき対談がついている。
紹介される本のほとんどを読んでいなかったけど、楽しめた。例えばp.118のこんなやりとり。

――次は乙一『暗いところで待ち合わせ』ですが。
北上 "おついち"って読むとは知らなかったよなあ、"おつはじめ"だと思ってたよ。
大森 (笑)

対談だけあって、書評よりもわかりやすい言葉で書かれているのがいい。
ところでp.313に、「※九九年の創刊から2〇一年まで…」とあるが、誤植だろうか。

目黒考二笹塚日記』(本の雑誌社

まず、名前についてだけど、孝二じゃなくて考二なのか。変換できないから注意しないといけないな。
yahoo検索だと目黒孝二(誤)1860件、目黒考二(正)9330件。けっこうな誤字率だと思う。
本書は、現在3冊目まで出ているシリーズの最初の1作にあたる。単行本化の際に、会社のまわりにあるお店の写真だとか、その日食べたものの写真が追加されている。
パソコンがフリーズしてしどろもどろしたり、人に太ったといわれたりなど、ほとんど会社のなかで過ごしているのに、エピソードに事欠かないのはすごい。あと、レースの予想を検討って呼ぶことが新鮮だった。競馬やらない私にとって。
あと、エスカレータ(pp.156-7)の話は目から鱗だった。関西のように左に寄るのが国際標準なのか。
(参考:http://plus.hangame.co.jp/browse/db_detail.php?dir_id=6&docid=2747
笹塚日記 うたた寝篇』pp.21-2でタオルをかけて歩いているところを、以前女子高生に見られた、という話があったが、その「以前」のことがpp.112-3で書いてあって、理解が深まった(別に深まったところで、何の役にも立たないが)。この女子高っていうのは、地図によると富士見丘学園らしい。っていっても、どんなとこなのか知らないけど。