写真家の李学亮さんと対談

対談

本日14:00から、丸善丸の内本店4Fギャラリーの、李さんが撮ったシルクロードの風景写真が展示されている一角に、スツールを並べて行われた。
時間になると、まず男性店員があいさつをして、その後、対談で通訳を務める女性が入ってくる。この人がとってもかわいくて、まだ対談が始まってもいないのに、きょうはここにきて満足だと思った。
次に李さんが登場。チューヤンを渋くしたようなお顔をしている。その次に角田さんが入ってきて、通訳が2人のプロフィールをさらっと紹介。向かって左から、李さん、通訳、角田さんの順。
対談は、角田さんが李さんに質問して、李さんが回答し、それを通訳が訳し終わると、「では角田さん、次の質問をお願いします」の繰り返しで進んだ。
椅子が3列分あって、最後列にいたので、李さんと、角田さんの顔が、前に座ってる人の頭に阻まれて、よく見えない。でも通訳の女性はよく見えたので、やっぱり満足。
「(写真のなかの)空がすごい素敵なんですけど、これは幼いときの体験などが影響していたりするんですか」との質問に
「そういうことはあまり考えていない」とのお答え。ということは、私たちも「こんな意味がこの写真にはこめられている」とか考えずに、純粋に美しさを楽しめばいいのかな。
角田さんが、「シルクロードで自然を撮ってきた李さんからすると、東京の人工的な街はどうか」と聞くと
李さんは、「東京は清潔できれいなところ。食事もおいしいけど、量が少なすぎます」と答えて場内笑い。まだまだ東京にいらっしゃるようなので、関係者の方はぜひ、学生街の定食屋につれていってあげてほしい。
「写真を撮りためた8日間、ずっと写真を撮っているのか、それとも何か他のこともしているのか」というような質問に対しは、
「写真を撮っていないときは、熱を避けるために、車の下に溝を作って、そこでタバコを吸っていた」と答えた。それを通訳が訳すときの「車」のアクセントが、「ま」じゃなくて「く」にあった(つまり、私たちが「お車」っていうときの発音で「車」という)のが、印象に残っている。
そうして角田さんが、たぶん40分ぐらい質問を続けた後、場内からの質問コーナーへ。1人や2人ではなく、6人ぐらい質問できた。シルクロードが大好きで、もう5、6回いっているという、すごいおばあちゃんも。

サイン会


会場では、展示された写真すべてを収めたパンフレット(600円ぐらい。安いけど、写真の鮮やかさが失われていて、物足りないと思った)、李さんの写真集『穿越新疆 ACROSS XINJIANG』(税込3150円)と『新シルクロード ポストカードブック』(情報センター出版局、税込945円)の3つが売られている。
最後のポストカードブックは、帯と巻頭言を角田さんが書いていて、これを買うと、李さんだけでなく、角田さんのサインも入れてもらえるという。だけど、ポストカードブックは、10枚ぐらいしか入ってないし、ページ(というかポストカード)がめくりにくかった。これを買ってサインをもらっても、ほとんど見返さないだろうなと思い、写真集のほうを購入。
サインをもらうテーブルには、手前側に角田さん、奥に李さんが座っている。ポストカードブックを買っている人が多かったので、写真集を買った私は、どういう態度で角田さんの前を通ればいいんだろうか、と思っていると、サインをもらわない私にも一礼してくれた。
李さんの前に写真集を置くと、気取らない字でさっさっさと、銀ペンでサインと日付を入れてもらう。中国語を話せたら、なにか気の利いたことをいえたなあと思いながら、無言で礼をした。

写真について

対談が始まる前15分ほどと、サインをしてもらってから10分ほど、場内に展示してある写真(全部で50枚とか60枚ぐらい)を見た。これってCGで作りこんでるんじゃないよな、と思うほど色鮮やかで、綺麗。
そのなかに、雪を扱ったものがいくつかあった。雪というのは、場合によっては風景を台無しにもしてしまうのではないかと思うけど、李さんの写真ではとてもよくまとめているなと感じた。

本日の行動記録

丸善へは新宿から歩いていった。東京方面に歩くときは、いっつも甲州街道→新宿通なので、何か変化がほしいなと思い、いつもと反対側の歩道を使ってみた。でも、まったく気分は変わらなかったけどね。
12:00に新宿を出発したから、対談開始までは2時間。以前いったとき、1時間半ぐらいだったから、食事をしている暇はあまりない。歩くことに没頭し続け、現地付近到着。セブンイレブン丸の内センタービル店でおにぎりと噂の無炭酸コーラを購入。近くの人通りが少ないところに座って飲食する。
無炭酸コーラ、「まずい」「ありえない」など悪評が目立つけど、自分はけっこう好きな味だった。コーラから炭酸を抜いたというよりも、ヤクルトにコーラの味をつけた、という感じだろうか。
食べ終わって、このへんの地下街適当に歩いてればいけるだろうなと思ったが、道に迷う。エレベーターがあったので乗ろうとしたら、警備員に「どちらにいかれますか」と止められた。要警備な場所だったのか。「丸善にいきたいんですけど」って答えたけど、通じてないみたいだったので、「本屋」と言い換えたら、「ああ、丸善ですか」と理解してくれ、懇切丁寧に場所を説明してくれた。
一生懸命説明してくれたのは間違いないと思うけど、そこからはまだまだ遠い場所だったので、丸善に着くまであと10分ぐらいかかることになる。
帰るときに気づいたんだけど、(皇居側ではなく)東京駅からいくと、駅出て右側にoazoの文字が見えて、わかりやすいようだ。今度からは急がば回れで、いったん駅のほうへいってみることにしたい。
帰りはさすがに新宿まで歩いて戻る気にはならず、東京から東海道線に乗った。品川あたりで眠くなってくる。ふと目を開けたら、ホームに京浜東北線の車両が停まっていた。バカな私は、もう大船に着いたと勘違いして、乗り越さないようにと降りてしまう。そして気づく。まだ川崎だったことに。
乗り越したり、あるいは反対方面の電車に乗ってしまったりすると、もう俺は死んだほうがいいんじゃないかと悲しくなってくる。