桜庭一樹著『荒野 14歳 勝ち猫、負け猫』(文春文庫、2011/2)

年齢を重ね、またひとつまたひとつと変化が訪れる。にきびができる、ひとりで喫茶店に入ってみる、そして恋の新たな形を知る……。男と女が変わっていく。
前巻同様、面白く読んだ。山野内正慶に顔を覚えてもらう戦略(p.54)とかね。アイドルの握手会だとこういうテクを使う人もいるみたいけど、作家のサイン会はどうだろう。
ひとつ気になったのは、前巻からの空白部分で義母と荒野との距離がだいぶ接近していること。そこは説明なり、エピソードで隙間を埋めてほしかった。