『気をつけ、礼。』(新潮社、2008/8)

帯に誤植。「時が流れること、生きていくことの切なさを、やさしく包みこむ全五篇。」とあるのだが、実際に収録されているのは6つ……。

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初出は、『小説新潮』および『yom yom』で、すべて教師にまつわる話になっている。面白かったのは、「にんじん」。
主人公の工藤先生は、6年2組を担当することになった。そのクラスは、風間先生が前年度担任。生徒たちは風間先生のもと、強固な結束を見せていた。たとえば合言葉。彼らは「ユウ、キョウ、ダン!」(友情、協力、団結)というフレーズを、ことあるごとに口にする。
そうした様子は、いかにも「教師の創作物としての学級」という感じがして、著者が『滝山コミューン1974』に影響を受けたであろうことを、私は見て取った。

サタミシュウ著『おまえ次第』(角川文庫、2008/8)

シリーズ3作目は文庫書き下ろしで登場。これまでの流れを結ぶストーリーになっている。
巻末には、著者インタビュー「あとがきにかえて」(全14ページ)を収録。

週刊ポスト』9/5号

川西蘭著『坊主のぼやき』(新潮社)の書評を書いている。

8月26日付朝日新聞朝刊

「北京便り」を書いている。

8月23日付朝日新聞朝刊

「北京便り」を書いている。