第2回江の島将棋頂上決戦

イントロ

1年って早いなあ。少しだけ出遅れて、11:10ごろ会場に到着。棋士の方々が駒の動かし方を紹介しているところだった。

江の島竜王戦

しばしあって、つるの剛士さん、伊藤かりんさんが順に登場。ふたりの平手戦が最初のイベント。ただしかりんさんは3つのお助けアイテムがある。モノは去年と同じで、師匠・戸辺七段のヒントがひとつ。あとはつるのさんに目隠しを要求できる権利と、つるのさんの1手を会場の誰かに代指しさせる権利となっている。
戦前に勝利者予想アンケート。これも去年と同じで、当たるとクリアファイルがもらえる。私はつるのさんと予想。つるのさんは、自分に手を挙げた数を見て「すくねえなー、おい」とリアクション。
将棋は先手かりんさんの中飛車、後手つるのさんの三間飛車という相振りに。かりんさんが師匠と練ってきた作戦でつるのさんの端を破る。敵陣をバラバラにするまではよかったが、相手の玉が広い。つるのさんが反撃を決めて勝利。
見どころはいっぱいあった。まず、かりんさん。師匠にヒントをもらうべく大盤に移動するのだが、正座のせいで足がぶるぶる。まあ、こうなるわな。
あとは中盤。つるのさんが「銀交換しませんか?」という手を指したのだが、かりんさんが見落とし。さすがに一方的に得をするのはまずいと思ったか、つるのさんもタダの銀には手をつけなかった。三段と1級なので、こういうやさしさも必要なのだろう。
会場からの一手は、かりんさんが指名した方につるのさんの手を指してもらう試み。ようするに将棋に詳しくない人をピックアップすれば、得になる可能性が高い。
「よさそうな子を見つけました」とかりんさん。小学校3年生の女の子が壇上にあがる。話を聞くと、将棋は好きだがまだ始めたばかりだそう。かりんさんは一安心。彼女が放った手はなかなかだったと思う。悪手ならばつるのさんが一気に負けることも考えられた。それだけに、形勢が保たれてイベント的にはかなり助かった。
彼女は本日の出演者・藤田女流二段にお手紙を書いてきたとのこと。それだけ好きなんだろうなあ。
対局が終わり、ふたりが感想を語る。それを引き取った司会者が「かりんさんの勝利となりました」と誤ったまとめをして、つるのさんがずっこける。司会者いわく、局後にかりんさんのことをやたらほめていたから勘違いしたと。まあ将棋ってそういうところあるよね。
1発目が終了。1時間ほど休憩ののち、14:00から午後の部。その間に予想的中のファイルをもらった。デザインは去年とまったく同じ。色だけ違っていた。昨年は青で今年は白。

夢の頂上タッグ戦

午後は木村八段・かりんさんペアと、藤田女流二段・つるのさんペアによるタッグマッチ。一手ずつ交互に指す。振り駒をして藤田・つるのペアが先手。▲三間vs.△中飛車という先ほどの裏返しの戦型となった。
きょうは3月11日なので、対局をいったんとめて黙とう。
将棋のほうは木村・かりんペアが駒をばっさり切って攻めるが、敵玉には響かず。逆に藤田・つるのペアが駒得となるものの、こちらも終盤寄せきれず。結局木村・かりんペアが乱戦を拾った形になった。
本局の解説・大盤操作は戸辺七段がひとりで担当。仮にこういう進行になったら面白いとジョークをとばしたのだが、説明に使った歩を戻し忘れただろうか。実戦と大盤に食い違いが生じてしまった。そのため、上記の「終盤寄せきれず」というのは、あくまで私の印象ということで……。
対局終了後、将棋盤を片付け、出演者全員でトークショー
将棋を知らない方に向けてのお誘い的な内容が多かったかな。このイベントについては、つるのさんいわく、将棋ウォーズで予選をして、江の島で決勝をやるみたいなプランも持っているようで、来年以降も楽しみにしたい。
最後に出演者全員のサインが入った色紙をかけてじゃんけん大会。これが単純ながら盛り上がった。
私の体感では、お客さんの数は去年の1.5倍。かりんさん効果だろう。撮影が禁止になったのはすこし残念だが、満足度は去年よりはるかに上。笑いがたえず将棋の面白さを存分に味わえた一日だった。