「週刊新潮」編集部編『黒い報告書エロチカ』(新潮文庫、2011/11)

「近年の『黒い報告書』の中から、特に官能的で優れた作品を集めたアンソロジー」(まえがきより)。全17編収録。文庫オリジナル。
過去2作同様、娯楽として鉄板。やはり下手な書き手を使っていないからなのか。あるいは、こういった内容のものを書けば、筆力にかかわらず面白くなるのか。自分としては後者の考えだな。
特に印象的だったのは、さかもと未明と桐生典子。さかもとのはストーリー展開が巧み。最後に収録されている桐生は、例の婚活サギが題材。甘美な話に仕上がっていて読ませる。