単なる雑記

何年ぶりの再会だろう。といっても、うれしくない再会だ。
その40代後半ぐらいの、普通の身なりをしたおっさんがやることは、金の無心である。まえに会ったのは2001年の大船駅近くだったらしい(以前、このblogに書いたところによると)。そのときの手口は「石川からきた。横浜にいる親戚に会いたいのだが、交通費が足りない。1000円ぐらい貸してくれないか。住所教えてくれたら郵便で返すから」というものだった。
きょうは長谷の光則寺。見物を終えて自転車にまたがろうとしたら、「地元の方ですか?」と聞いてきた。いったいどんなことを尋ねられるのだろうと身構えるが、なかなか言葉を発しない。ようやく口にしたのが「財布を落としちゃって」だった。
ここで、ああ、あいつかと思い出す。きっと、お参りするような人だったら、進んでお金を出すと踏んで、活動場所を移したのだろう。手口は変わっていなかったが、少し手の込んだものになっていた。
まず、財布がないことを示すためにバッグを一部を開け、そのポケット内を見せる。さらに、「私、東京からきたもんで」と文京区の住所がある運転免許を見せる。このポケットを見せる動作、および免許の提示は前回遭遇時にはなかった。後はだいたい同じだ。
「もしよかったら、交通費を貸してもらえないでしょうか」「後から郵便でお返ししますので」
もちろん無視する。
「だめですよねえ」
首を縦に振った。
「鎌倉交番*1とかで貸してくれればいいんですけどね」「どうもすいません」
そういっておっさんは、新たなターゲットを求め、寺の内部へと進んでいった。
6年たっても同じことしてるぐらいだから、けっこうくれる人がいるんだろうなあ。もし、みたび会うことになったら、「証拠にするために顔写真を撮ってもいいなら、お貸してもいいですよ」といってみようかな。どんなリアクションするんだろう。

*1:セリフはママ。