横山秀夫著『ルパンの消息』(光文社)

この人の本は『クライマーズ・ハイ』(文藝春秋)以来2冊目かな。今回も同様に、一気読み。

ゾマホン・ルフィン・小国秀宣著『ゾマホンも知らないゾマホンの国 ベナン共和国イフェ日本語学校の今』(明窓書店)

ゾマホンのほん』『ゾマホン、大いに泣く』(いずれも河出書房新社)は、本当に素晴らしい本で、いつでも見返すことができるように、机の上に置いてある。どういうふうに素晴らしいかっていうと、ハングリー精神をかきたてられる。外の街灯の明かりの下で勉強したとか、あるいは少ない睡眠時間で起きる方法だとか。受験生だった私には、おおいにためになる本だった。
それで、河出の出版物を買うたびに、アンケートはがきで「ゾマホンの新刊を出せ」と書いてきたのだが、このたびhttp://zabon.s12.xrea.com/diary/?date=20050522で、この本の存在を知り、購入。
小国さんは1950(昭和25)年生まれ。フィリピンで日本語教師をしていたが、私同様、ゾマホンの著書2冊に感銘を受け、ベナンで日本語を教えることになる。この本は、小国さんがベナンで体験したことをもとに、ゾマホンがそれについてコメントをつける形式で書かれた。
アフリカに偏見を持ちがちな日本人すべての人に読んでほしいなと思った。繰り返して触れられているのが、外交は金をポンと出すじゃなくて、人と人との係わり合い、技術の伝達に重きを置くべきだということ。まったく同感である。
最後に誤植の指摘。183ページ下部のみ、『ゾマホンの知らな』でとまってしまっている。私のだけかな。