映画『恋妻家宮本』

遊川和彦の作品はほとんど見たことがない。どういう人なのかも知らなかったが、今月放送された「ボクらの時代」のトークがすごく魅力的だった。
たとえば作品が面白くないと嫁に文句をいわれるとか、共演した天海祐希いわく、役者が意見したときそれが面白いと思ったらちゃんと取り入れる人だ、と……。
面白いものを作ることに対する熱心さや自信をすさまじく感じた。それで期待して初日の鑑賞。
結論からいうと、裏切ることなく面白かった。コメディの要素をちりばめつつも、シリアスな場面はしっかりと見せてくれる。
悪い意味抜きでいうが、テレビ的だなとも感じた。映画は途中で見るのをやめるということが起こりにくいが、そうであっても定期的に笑いを入れてチャンネル変更を防止するというか(笑)。飽きさせないのだ。
その姿勢はエンドロールまで貫かれている。相武紗季のうまさに感心すると同時に、吉田拓郎の歌詞が身に染みた。

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TOHOシネマズ上大岡(スクリーン9)にて。