マイケル・ルイス著、中山宥訳、丸谷才一解説『マネー・ボール』(ランダムハウス講談社文庫、2006/3)

評判に違わず面白い本で、一気読み。これ以上すばらしいベースボール・ノンフィクションには、もう出会えない気がする。
本書を読んで、私は色々な意味において日本球界が悲しくなった。ひとつあげれば、マーケットの流動性が低いこと。だから、アスレチックスの考え方を日本の球団が導入したとして、極端な成功を収めるには至らないだろうな、と。思うように選手を集められないから。

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ところでこの『マネー・ボール』、単行本(版元同じ)だと、解説が二宮清純。私としては、ほとんど本紹介にとどまっている文庫版の解説より、よほどそっちを読んでみたかったが。まあ、いつか立ち読みなり、図書館なりで目を通してみたい。