大勝軒東池袋)であつもり。650円。
ヘビーユーザーでも何でもない私が、最終日の貴重な一杯を頂いた。そのことによって、食べたかったのに食べられなかった方がいることだろう。まず最初に、お詫びしておく。
並び始めは7:40ごろ。列はすでに、長方形になった区画の半分まできていた。この時点で160人ぐらいだったそう。
空は快晴だが、風が強く凍えるような寒さ。そのうち、日差しが降り注いで、温かくなる。少しだけだが。
10:30過ぎ、列が進み始め、店員が注文を取りにくる。締めはやっぱりもりそばという人と、最後だからこその大盛って人が多いか。私はあつもりを頼んだ。
しかし、並びはまだまだ続く。途中、あの大崎さんが、店員と名刺交換をしている様子が見える。いかにも大物っぽいオーラを感じる。
そんな感じで待って、ようやく店内へ入ったときには、まるまる7時間が経過していた。
待った甲斐あって、人生最高の一杯だった。大盛にしとけば、この幸福がもっと長続きしたかなあと思っていたそのとき、隣の人が、「ティッシュを取ってください」という。何ごとだろうかと思いそちらを見ると、さらにその隣にいたおじちゃんが、「ごほんごほん」いっている。何かをのどにつまらせたようだ。
店員が背中を叩く。なおもおじちゃんはせきこむ。あまりにも苦しそうな表情。何か一大事になりやしないかと心配になる。
しばらくして、つっかかってたものが出てきて、おじちゃんの表情がほっとする。私も安心した。
おじちゃんは店員の誘導によって、外で食べてもらうことになった。
このおじちゃん、7時間の並びの間、いっぺんもトイレいってなかった。まあ、それを見ている私も同じなのだが。しかも、おじちゃん、そんなに厚着してきてなかったし、私たちと違って若くもないし。きっと寒さがこらえたんだろうなあ。
その後、店内では、付近にいた人のスープや水を「気分が悪いから、交換しましょう」となった。
別に直接的な被害は何も出ていない。それにもかかわらずの、この気の利いた対応だ。最後の一杯は味だけでなく気分も最高になった。
おじちゃんにとってはどうだっただろうか。外に出た後、じっくりと味わって気持ちよく食べていてくれたらいいなと思った。