秋本治著『両さんと歩く下町 『こち亀』の扉絵で綴る東京情景』(集英社新書)

こちら葛飾区亀有公園前派出所」の扉絵を話のネタに、亀有、上野、浅草あたりを、散歩でもしているかのように紹介していく本。巻末には秋本治山田洋次の対談を収録。
こち亀の読者にとっては、いろいろと裏話的なことが書いてあるので興味深く読めると思う。こち亀のことをまったく知らない人が読むのはどうかなという感じ。
秋本治がしゃべったものを、フリーライター霜月たかなか(これまでに著作は6冊ほど)がまとめたようだ。読みやすい文章に仕上がっていると思う。
『青春と読書』12月号では、泉麻人がこの本の書評を書いている。泉さんは東京でも落合のほうの出身ということで、亀有あたりとの違いをふまえて文章を書いていて、とても興味深い。