アンデシュ・ハンセン著、久山葉子訳『スマホ脳』(新潮新書、2020/11)

たしか3月に買ってぱらぱら目は通した。だけど、ちゃんと読んでみたらかなり印象が違ってびっくり。

最初は「スマホに時間をもっていかれないための方策集」だととらえていた。それなら別に珍しい本ではないなあと。

もちろんそれも間違いではないんだけど、訳者の言葉を借りると「人間の進化の見地」による説明がされているのが本書。

つまりアドバイスよりも、プロセスがどういうものなのかに重きが置かれている。

だから、実用的な知識だけ求める方にはまだるっこしいかもしれない。私は物語っぽくて知的欲求が満たされるなあと思いながら面白く読んだ。

2021年2月20日9刷。