「ザ・ノンフィクション ある日 娘は障がい者になった~車椅子のアイドルと家族の1年~」

昨年4月の強風で看板の下敷きになった猪狩ともかさん。番組は彼女と両親の日常に密着する。

猪狩さんはライオンズファンで、事故後はチームをあげて彼女を応援していこうという流れがある。私はそこにのれていない人間だ。仮面女子に対してのネガティブなイメージがあったので……。

この番組も流し流し見るぐらいかなと思っていたけど、全部見てしまった。ライオンズのグッズが次々に映るからそこへの興味もありつつ。

気になっていた点がひとつ。アイドルであることは生活にどんな影響をもたらしているのか。

笑顔を届けるというのは、アイドルの活動目的としてよく言われる。それは激変した生活で前向きに考えていく要因になるのか。

はたまた、理想のアイドル像と自分の内にある感情の差に苦しむのか。

番組では両面が見られた気がする。パラアスリートのインタビューで「打ち込むスポーツに出会えたことが転機になった」みたいな話を聞く。ああいった人たちも、ポジティブに生きているなかに落ち込む瞬間はあるのかなと。そんなことにも思いを巡らせた。

あとは懸命に支える両親の姿も印象的だった。ただ、金銭的にも時間的にも余裕があるから手厚いサポートができるわけで、それがなかったときにどうなるか。支えていける社会になっているのか。そういうことは自分の問題として考えるようにしたい。

8/25、フジテレビにて放送。