『月刊ドライブイン』vol.10

取り上げられているのは奈良県の山添ドライブインと、かつて児島で営業していたラ・レインボー。
雑誌を手にした瞬間、あれれとなる。『月刊ドライブイン』って、こんな分厚かったっけ……。
違和感に間違いはなく、前号が40ページのところ、この号は48ページある。理由は読めばわかる。ラ・レインボーのほうが、テレビ的にいうとすさまじい撮れ高になっているのだ。
1990年オープン、1997年閉鎖。はるか昔でもないし、短期間でクローズしたわけでもない。それなのに、訪ねた人を発見できず、タウン誌の情報もさっぱり。
謎解きのごとく取材を進め、やっと証言者を見つける。その過程がすぐれたエンターテインメントになっているのだ。地方ではタクシーに乗らないとダメなんだなあ……。
山添ドライブインのほうは、豊富なメニューで現在も繁盛しているそう。名阪の道路の歴史や、お店の方のたどってきた人生が紹介されている。
一冊とおしてみると、成功と失敗のきれいな対比。商いのヒントがつまっている。