保坂和志「届かなかったレターパック」(『文藝春秋』4月号)

まず要旨をずらっと書く。
郵便物が翌々々日に返送された。住所が正しく記載されてない*1とのこと。
しかし、その公団は近隣の人なら誰でも知っている。建物と部屋番号で届けられるはず。
郵便局で抗議すると「住所をもとに配達するのが建前」
配達局のほうも「住所をもとに配達することになっていますので」と、同様の答えだったという……。
私の第一印象は、郵便局に同情的だった。どちらもいっしょの対応をしているあたり、決められた内部運用なのだろう。それは守らないと、問題が生じたときにやっかいだ。
ただ、記載された電話番号を使わなかったのはポイントなのかもしれない。保坂はそこも抗議しているのだが、「電話番号は補助的なもの」とつれない答え。まさにその補助的なものを使うシチュエーションではないかと思うのだが。
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今号は、本郷和人ヤフオクで詐欺にあったという話も、非常に興味深く読んだ。

*1:たとえばX市Y1-2-3 Z団地456号室だったとして、1-2-3の3だけ書かなかったようなことらしい。本文から推測すると。