榎本ナリコ著『センチメントの季節 1-8』(Big Spirits Comics Special、1998-2002)

自炊するまえに再読。この作品との出会いは13-4年前。どっかのブックオフでタイトルにひかれて読み始めたら夢中になった。ただ、その場では購入せず、しばらくしてヤフオクでまとめ買いしたような……。ブックオフさんごめんなさい。著者の方もごめんなさい。
今回あらためて読んだが、やっぱり時間を忘れてのめりこんだ。「エロ漫画」と呼ぶのは(この作品に対しては)品がないと思うので、「毎回性描写が入る漫画」とでもしておくが、それにとどまらないものが確かにあった。
いちばん印象的だったのは、存在理由をめぐる描写。性行為をする女性が、人から求められることに価値なり何なりを覚えるシーンは他でさんざん読んできたが、本作ほど女性の思索が腑に落ちるものはなかった。やはり作者が女性だからだろうか。そのときどきの「気分」がしっかり表現されていた。
またいつか読み返したい。