いまさら「東海大相模×仙台育英」の感想

まずは同点の8回表2アウト、谷津の打席。小笠原の初球は、変化球が足元ワンバウンド。谷津は足にあたったとアピールも球審は認めず。1/16のスローで再生してみたが、あたった感じはない。結果的に見ると、このプレーが悪印象を与えたかもしれない。
2-2からファウルがひとつあり6球目、インコースへのまっすぐが谷津の体にあたる。谷津は1塁に走り出すが、球審の判定はストライクで見逃し三振。
NHKでは上方からの映像が流れた。それを見る限りはぎりぎりボールかなという印象だが、かなり際どいコース。角度の問題もあるので断言はできない。
ツイッターには、ボールがはねたあともミットを動かさなかった長倉のアピールが効いたのではという意見があった。

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門馬監督は、9回表小笠原に代打の予定だったそうだ。しかし先のプレーで「ツキがある」と判断してそのままいかせた。
「ツキ」というが、私はもっと深い見方をしている。高校野球において、球審が作った流れで試合が決まることはままある。谷津の打席は、初球も最後も球場の雰囲気にのっかってデッドボールにすることはできた。それをしなかったので、少なくとも仙台育英びいきの球審ではないと確認できた。おまけに最後はストライクと判定してくれた。小笠原ならば、この球審から有利なジャッジを引き出す可能性がある。そんなふうに考えたのではないか。
ちなみに球審の古川さんは、昨夏決勝で球審を務めたほか、2010年夏決勝「東海大相模×興南」でも球審をしている。

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小笠原の決勝ホームランは、工藤公康が自らのバットで200勝を決めたシーンを思い出した。
門馬監督はベンチ前で小笠原と抱擁。木村拓也追悼試合で谷が満塁弾を放った場面が頭に浮かんだ。ここはたぶん原監督を模倣してやったと推測している。
神奈川を勝ち抜いたとき、この陣容で全国優勝できないなら次に真紅の大優勝旗がくるのはいつになるだろうと思っていた。だから、優勝には安心している。