「繋ぐ 東龍バレー」(第21回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品)

今年1月、春高バレー5連覇を成し遂げた東九州龍谷高校。その活動風景や、相原昇監督の哲学、さらには鍋谷友理枝(現デンソー)と大竹里歩下北沢成徳高校、現デンソー)のライバル物語に焦点を当てた。
練習を見て思ったのは、気づいた点をすぐに止めて伝える監督の姿勢。ここが強さの理由なのかなと。映像は変わった練習方法もとらえていたが……。
あと印象に残ったのが、相原自身も泊まりこむ寮。部屋の壁が張り紙だらけ。そこにはローテーション別の課題や、今後練習すべきことがぎっしり書き込まれている。夜中に浮かんだ点を書き足すという相原。中毒だと自称していた。そんな指導者でもなければ、頂点に立ち続けられないだろう。

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5連覇をかけた春高、準決勝の相手は下北沢成徳。鍋谷と大竹は父親が同じチームで、幼少から親交があった。しかも中学はいっしょ。ライバル対決はフルセットまでもつれる。その第5セット、10-5と成徳5点リード。連覇が途切れる瞬間が見えてきかけた。しかしあきらめない東龍。10-10の同点へもっていく。最後はデュースまでもつれ、東龍が決勝にコマを進めた。
手に汗握るとはこのことだな。いいものを見せてもらった。
デンソーに進み、再びチームメイトとなったふたりが試合を振り返る。むかしからの仲で、一いえば十わかるみたいな関係性が伝わってきて、心地よかった。
作中では今後についても聞いている。大竹は日の丸を背負いたいと明言した。楽しみな若い力だ。
10/27未明放送。