『ブラック・スワン』

トレードという金券屋で、『ブラック・スワン』1枚くださいと声をかけた。
そしたら、「どちらでご覧になりますか?」という。
なんでそんなこと聞くんだろうと思いつつも、すぐそばの「ムービル」と答えた。
疑問はすぐに解けた。出てきた券が東急グループの法人鑑賞券だったからだ。要するに、『ブラック・スワン』の券よりも、そっちを先にさばきたいのだろう。理由はわからないが……。
私としてはありがたかった。というのは、上映まで2時間以上あり、その間に別の見たい作品があれば切り替えようと思ったからだ。結局なかったわけだが。
ムービルは初めて。劇場は1と2が2F、3-5が4Fにある。4Fのほうには座る場所もいくらか。またビル内に松屋があった。知らなきゃ気づかない場所だ。検索してみると、24時間営業ではないらしい。

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ここから作品の話。主人公のバレリーナが演出家からいわれる。「きみは白鳥にはいいが、黒鳥を演じるには足りないものがある」的なことを。そして指導を受ける……。ストーリーとしてはありがちなもので、面白みはない。
ただ、狂気をはらんだシーンがふんだんに盛り込まれるなど、緊張感をキープし続ける構成で、飽きることなく見られた。
よかったのは、母親の過保護な性質と、主人公が爪をはいだり背中に傷をつけたりするメンタルの持ち主だという点。このへんに単なる妄想映画との差異がうかがえる。
きのう、ムービル1にて。