映画『その日のまえに』DVD

発売後すぐに買ったのに、半年もたったいまようやく見た。劇場上映時以来2回目だが感じたことはふたつ。ひとつは永作の演技力の高さ。もうひとつは、前半がまとまっている一方、後半にバタバタした印象を受けること。
本編ディスクのおまけに、旧作を含む大林作品の予告篇集が収録されている。時代の変化が感じられてとても面白い。
特典ディスクには、大林監督の2時間以上にわたる話が収録されている。コメンタリーでないのにこの長さはぜいたく。内容は本作品のなりたち、出演者へのコメントから、映画論的なものまで。監督曰く「映画は途中から見よ」とのことで、このDVDもチャプターを入れてないので、好きなところから見てほしいそうだ。これを聞いて、劇場も入替制じゃないところがいいよなと思った。でもそのためには、にぎわっていない必要もあるのかな。
あと印象に残ったところでは「映画が簡単にわかってしまったら、作品について語り合うことがない」という話にもうんうんとうなずく。
もうひとつ。本作品は原作ものの映画化だが、監督は「ストーリーを映像に置き換えるのでない。(小説で用いられた)技法の置き換えだ」ということをいっている。しかし私が見るに、映像からは技法についての理解が感じられないのだ。もし監督に質問できるとしたら「技法とはもう少し具体的に何か」と問うてみたい。

『SIGHT』41号

感想を書かぬうちに次号が出ようとしているが、作家インタヴューに重松清。ライターではなく作家の重松清について聞くという趣旨は面白かった。だが、内容のほうはいまいち興奮するところがない。立ち読みで済ませてしまった。
http://ro69.jp/product/magazine/detail/26061

『月刊シナリオ』2008年8月号

映画『きみの友だち』のシナリオが掲載されている。